ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.21

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.21
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ひとりで生きる、いきりの美学

いよいよ注目の五輪まで一ヶ月を切り、
この間までの、開催か中止かの論争はどこかへ消え
ワクチンをめぐって、コロナ狂騒がまた違うベクトルで加熱している。
我が身にも渦中の接種券が届いたのだが、
かねてからワクチン不要な立場としては、ただの紙切れにすぎず
打った打たないは、我らがスーパースター
ショウヘイオオタニの胸すくニュースだけで十分なのだ。

こんな紙切れをめぐって
我先も、やれ徹夜で空きをまつ群衆心理をみていると
これが、ほんとうに、事態収拾への救世主になりうるのか、
と危惧するばかりである。
はっきりしたことは、だれもわからない。
だが、はっきりしているのは、これが治験途中の見切り発進であり
これまで、人類がだれも経験したことのない、遺伝子ワクチンだということ
副作用はいざしらず、なかにはワクチンによって命を落とす輩も報告され、
将来的な異変、影響など、時をへずしては
誰ひとりその安全性を断言出来ないというのが、このワクチンの正しい知見である。

むろん、接種に関しては個人の自由の域を超えない。
やみくもに、反対するつもりもない。
が、仮に国がそれをOK とするからには、それなりの
十分な見地、説明を要するのは人間社会、民主主義の
最低限のルールではあるまいか。
仮にも責任ある大臣が、世間の不安や声を打ちけして
強引に発信するのは、あまりにも粗野な言論といわずにはいられない。
そんな利権がらみの政治的なウソにだまされてはいけないし、
ただ未来ある人間達には賢明な判断を願うばかりである。

前振りとしては、あまりに難しい話だが
我々市民としては、個々が目覚め、個人個人が
メディアのウソやいい加減な世評にまどわされることなく、
感性を研ぎ澄ましものごとの善し悪しを判断し
現実を正しく認識する目をやしなってゆくしか方法がないのである。

そこで、今回は、映画作りにおいて
監督兼俳優、ひとりでとりしきる孤高の映画作家を特集してみようと思う。
ひとよんで二刀流映画術。
むろん、映画など、とうていひとりでできるものではないし、
監督と俳優を兼ねるから、出来のいい映画が出来るわけでもない。
それがウリになるほど甘いものではないのだが、
うまくいけば、すべてその二刀流作家の勲章になり
こければ、すべての責任が覆い被さってくる。
まさに自己責任である。

そんな過酷ななかで、結果を出すことは容易ではない。
少なくとも、映画というもののあり方を別の角度からも検証できるかもしれない。
そんな環境で、個性を発揮する
我が偏愛の二刀流映画作家たちの作品をとりあげてみよう。

Emir Kusturica & The No Smoking Orchestra – Unza Unza Time

特集:二刀流映画作家に学ぶ映画塾

  1. 杖は折れてもただ転ばぬ男の、やり放題は芸の道・・・勝新太郎『新座頭市物語 折れた杖』をめぐって
  2. グラン・トリノの父権ロールは東林をひた走る・・・クリント・イーストウッド『グラン・トリノ』をめぐって
  3. 今こそバッキャロー男に大スクリーンで会いたい・・・ヴィンセント・ギャロのこと
  4. 曲がりなりにも間借りする物件に“でも”はなし。・・・ロマン・ポランスキー『テナント』をめぐって
  5. 冴えぬ男たちの群像の夢見る死姦ラプソディ・・・パトリック・ブシテー『つめたく冷えた月』をめぐって
  6. さらばハリウッド、罠にさすらう黒いオーソンティックムービーに捧ぐ・・・オーソン・ウェルズ『黒い罠』をめぐって
  7. Dennis Missing 終わらない映画を求めて・・・デニス・ホッパー『ラストムービー』をめぐって
  8. 教典か、狂言か? すべては恩讐のかなたに・・・アレハンドロ・ホドロフスキー『エル・トポ』をめぐって
  9. 愛しき反射界的シネマ狂人に乾杯・・・ジャック・タチ『プレイタイム』をめぐって
  10. 詩で書かれた遺言をしたためて・・・ジャン・コクトー『オルフェの遺言』をめぐって

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