ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.31
ことばのばぢから どんどん秋が深まってきた。素敵だ。おとなしく読書の秋、といきたいところだが、状況がなかなかそうは許さない。ここでの記事は、文化的なものにからめた個人の思いを発信している。とはいえ、このところ、世界を見渡...
ことばのばぢから どんどん秋が深まってきた。素敵だ。おとなしく読書の秋、といきたいところだが、状況がなかなかそうは許さない。ここでの記事は、文化的なものにからめた個人の思いを発信している。とはいえ、このところ、世界を見渡...
内観する存在物としてのボウイ デヴィッド・ボウイ。あの巨大な星が視界から消えてブラックスターとなりて、はや6年の歳月が流れている、この事実の前に、この頃なんとなく無頓着になりつつある。というのも、あのボウイが今仮に生きて...
あまりにも近く、あまりにも遠いもの。物理的、あるいは精神的な距離とは逆に、強く心が揺さぶられながら、ひたすら勝手に思い入れ強くして入ってゆくものがある。その世界は一個の巨大な惑星というべき威厳に満ちて、こちらに容赦無く無...
心のチャカに背を向け釈迦の背を追う、あの頃我が師シッダールタよ 先日、実家にもどったとき、ふと昔の本棚を眺めていたら、ヘッセの文庫本が目にとびこんできてそれをひょいと手にとってパラパラ眺めてそのままカバンにいれてもどって...
だざい文体 太宰治の「ヴィヨンの妻」という短編が昔っから好きなのですが、その割には、十代のころの曖昧な記憶しか残っておらず、ふと寂しい思いから、もう一度読み返してみたくなり、借りてこうようと図書館へいったのはいいのですが...
他人の不幸は蜜の味 私は宿命的に放浪者である。私は古里を持たない。 『放浪記』林芙美子 それまで幻想文学や、不条理文学ばかりに傾倒していた自分がリアリズムに根差した林芙美子の小説を読むようになったのは映画『放浪記』をみて...
魂を貫通す、世にも純粋なるモンスターペアレンツストーリー。 人それぞれに人を見極める判断基準というものがあるはずだ。自分の場合は、純度ということになるだろうか。ウソやごまかしそんなものが関係性を結ぶにはひどく邪魔になる。...
ココアとお茶目と足穂の話 普段はコーヒーと紅茶を気分で飲み分けているのですが今日は珍しくココアを飲んでいます。 あっ、ココアで思い出した稲垣足穂「一千一秒物語」の『ココアのいたずら』のことを・・・ ある晩 ココアを飲もう...
フランツとお話しましょう。それって可、それとも不可? ベッドで裏返しになって、手足をバタバタさせながら、自由を奪われし哀れなる個体。ただ天井を見つめながら、オレは全くどうかしているぜ・・・と考える巨大な甲虫ザムザに、いつ...
ボクは苦悩するクノーを支持するだろう 一つ前に、ブルトンのことを書いたが、これは事実上、その続編として読んでいただきたい。そこで先日から読み直した『オディール』のことを書こう。これがやっぱり面白い。『オディール』、それは...
文体くの一、ウリポ言葉に痒ぃ〜言葉 街で偶然だれかと知り合ったとして、もし、なんかの拍子でレーモン・クノーの話になったら、それだけで、ぼくは吹いてしまいますね。 プッ。 レーモン・クノーを知っているというだけで、それぐら...