Un Chien Andalou 1928 Luis Buñuel et Salvador Dalíアート・デザイン・写真

サルバドール・ダリ&ルイス・ブニュエル『アンダルシアの犬』をめぐって

「前衛(アヴァンギャルド)」というキーワードから 満を持して引っ張り出してきた『アンダルシアの犬』について、 今から約1世紀近くも前のこのあられもない映画を見たあなたは、 居ても立っても居られず、その感想をグダグダの解説でもって おっ始めようというところじゃないだろうか? しかし、そんな事をしたところで、 おそらく何にも伝わりはしませんよ。 むしろ、誤解を招くだけですから、悪いことは言いません、 そこは素直に、悪夢を見た、とでも言って流しておきなさい。 言ってみれば、結論はそういうことでしかないのである。

エロス+虐殺 1970 吉田喜重映画・俳優

吉田喜重『エロス+虐殺』をめぐって

名ばかり、形ばかりの政府の元に 巧みに飼いならされた国民が、 この不穏な日々を強いられていることに どこまで自覚があるのだろうか? そんな犬畜生にもおとるこの境遇を、 このまま無自覚で生き続けるなどということがあっていいものか? そんな、生きる屍にはなりたくはない! 目覚めよ自我よ! もし、この人が生きてたらそう叫ぶだろうか?

ねじ式 1998年 石井輝男サブカルチャー

石井輝男『ねじ式 』をめぐって

それにしても、浅野忠信と言う俳優は いつも不思議なオーラを放っている。 『ねじ式』のツベ(言うまでもない、つげ義春の分身) と言う男はその不思議な存在感 そして個性の可能性をどこまでも冷静に押し出してくる。 このシュールで不条理な作品が 浅野忠信という俳優が出演しているだけで、 なぜこれほどまでに安心感ある絵になってしまうのか?

オテサーネク 妄想の子供アート・デザイン・写真

ヤン・シュヴァンクマイエル『オテサーネク』をめぐって

さすが、チェコという国は かつてカフカを産出しただけあって この手の不条理ナンセンスに長けた作家を多数輩出している。 そのチェコを代表するヤン・シュヴァンクマイエルは 美術家というべきか 映画作家というべきか、 はたまたアニメーターというべきか 何れにしてもシュルレアリスティックな作風で 狂気とユーモアとカオスを併せ持つ独自の世界感で 我々をたちまち魅了する錬金術師である。

フルスタリョフ、車を! 1998 アレクセイ・ゲルマン映画・俳優

アレクセイ・ゲルマン『フルスタリョフ、車を!』をめぐって

ただし、一言で片付けるなら、なんじゃこりゃ? 理解しようとする思いがことごとく粉砕される。 次第にその狂騒劇のようなばかばかしい魅力に悪酔いしまうだけなのだ。 圧倒的なまでのエネルギー。 物語を追う意味はない。 いや、どうにもこうにも追いきれんのだ。 このはちゃめちゃぶりを素直に受け止めるべし。 恐るべしやロシア帝国。 いや、おそるべしはゲルマンか。 カンヌでの上映の際には ことごとく観客を離脱させてしまったものの、 あのスコセッシが「何が何だかわからないが、すごいパワーだ」といったとか。

マレービッチ シュプレマティスムのティーポットアート・デザイン・写真

マレーヴィチ、シュプレマティスムをめぐって

シュプレマティズム。 午後3時のちょっとしたブレイクタイムなんかに 考えるようなことじゃないのかもしれない。 そう、マレービッチの無対象性、あるいは絶対主義について。 シュプレマティズムなんて言われて すぐにピンとくる人は、相当な美術通、芸術通なんだと思う。 知っているからといって、なんのトクもないことだけは間違いない。

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL8特集

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL8

もはや混沌、カオスといっていい。 その状態こそがシュールなのである。 よって、独断ですべての折衷として、 ここに、アヴァンポピュールというジャンルを旗揚げしようと思う。 それはあらゆる不満、欺瞞に対する挑戦である。 一歩踏み出して、なにかを生み出すにもパワーがいる。 そのための活力源こそがズバリ、アヴァンポピュールというわけだ。 そうしたものをこの素晴らしき世の中にみいだし、 注目すべき指標たちに希望の眼差しを投げかけてみたい。

音楽

我が家のアヴァンギャルドな定番セレクション

革新的で、実験的なものが、その衝撃を無視して 棚の片隅にしまいこんでおくのは本質からは遠いのだ。 日常の刺激の源泉として、常に身近になければ啓示とはなるまい。、 アンダーグラウンドに眠る黒いダイヤモンドは、 たとえ鈍くも磨けばいくらでも光るものなのだ。 そんな音楽をここに選曲してみたい。

ALL THE CREATIVE CAPRICORNS特集

山羊座生まれの同志たちに捧ぐプレイリスト

今日、1月11日はというとマイバースデイ。 1が三つ並ぶ日なので、昔から縁起がいいと言われ 気分は悪いはずもないんですが、 またひとつ歳を重ねたわけで、 どんどん死が近づいているのだな。 でも魂には年齢はないし、それこそ永遠なのだから そんなことには、まったく不安などないのです。 自分は年齢を重ねるたびに軽やかなになっている気がして それはそれで晴れ晴れしい気分、楽観的でさえいるのです。 そんなことをわざわざいったり、考えたりするのが 山羊座生まれの性分なのか、ってことになるのかな? まあいいか。

DAVID BOWIE音楽

デヴィッド・ボウイ特集3

本来なら、GO TOキャンペーンで京都にでも繰り出して、 ボウイの曲を聴きながら街を練り歩きたい気分なんだけども、 なかなか事情が許さない。 だもんで、ここはイマジネーションの力を借りるしかないかなと、 思い出したのはボウイの京都での写真。 コレは『HEROES』のジャケットで知られる鋤田さんの写真で、 中でも個人的に懐かしい阪急電車を背景にしたショットに グッとくるものがあるな。 本人もお気に入りの一枚だとか。 多分阪急河原町駅フォームだろう、 京都から梅田に向かう途中だったんだろうね。 よく、この阪急電車に乗って京都に出かけていた頃が懐かしいな。