アート・デザイン・写真

Pink Floydアート・デザイン・写真

ピンク・フロイドとヒプノシスをめぐるジャケット考察

そんな伝説のバンド、ピンク・フロイドを中心に、 そのジャケットワークを手がけたデザイン・チームこそが 「ヒプノシス」だ。 今日はそのアートワークについて書いてみたいと思う。 ヒプノシスのリーダーであるストーム・ソーガソンと、 ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズ、シド・バレットとは 高校時代からの仲間だった。 その縁が取り持って、あのような歴史的名盤との共犯関係が 続々出来上がっていったのである。

ミリキタニの猫 2006 リンダ・ハッテンドーフアート・デザイン・写真

リンダ・ハッテンドーフ『ミリキタニの猫』をめぐって

ミリキタニことジミー・ツトム・ミリキタニ、 本名を三力谷勉(漢字で書くとなるほど納得する)といい、 カリフォルニア州サクラメントに生まれた日系人で 一度郷里日本の広島での生活を経由し、 いうなれば、帰米(キベイ)者として 「優れた日本の芸術を世界に紹介する」という大志により 再度海を渡った気骨ある人物である。 そのドキュメンタリー映画『ミリキタニの猫』が 多くの人の心を鷲掴みにした出来事となったのである。

MARK RYDENアート・デザイン・写真

マーク・ライデンについて

見た目のおどろおどろしさや、 異物感を差し引いても偏愛したくなるもの。 そういうものがキッチュと呼ばれるわけだが そうしたものを美術として認識することで ロウブロウが生まれる。 別にデタラメでも下手ウマでもない。 そのポップシュルレアリスムのゴッドファーザーと呼ばれているのが マーク・ライデンである。 この世界に触れればロウブロウを無教養などと 訳すことはまずないだろう。

2018年8月11日~9月24日 伊丹市立美術館「みんなのレオ・レオーニ展」よりアート・デザイン・写真

レオ・レオーニのこと

青と黄色がまざれば緑になる。 べつに絵描きやデザイナーでなくとも、 それぐらいのことは、知っていることなんだけれども わざわざ、視覚化して、それを絵本を通じてみると、 ほお、そうだよね、そうだったよね、面白いね、ってな感じで なんだか、理屈ぬきで楽しくなってきて 幸せな気分が押し寄せてくるのだから不思議である。 レオ・レオーニのよる絵本『あおくんときいろちゃん』についての話である。

大竹伸朗「ジャリおじさん」アート・デザイン・写真

大竹伸朗『ジャリおじさん』のこと

理屈や常識で測り得ないものを、 ひたすら衝動とその熱情とともに放出するスタイルを貫いてきた 大竹伸朗という一人の異端なアーティストが、ふと立ち止まって海を見ている、 そんな絵本でもある。 そこに子供たちに向けたメッセージを絵本に認めた。 それが『ジャリおじさん』であり、合言葉「ジャリジャリこんにちは」を発して 出会う人間たちに、どこまでも不思議なコミュ力をもって伝播してゆくのだろう。