わがざわめきの餓鬼道、ママとラピュタを求めて。昭和アニソン祭

ルパン3世


日本はいまや世界にほこるアニメ大国ではあるけれど、
正直、僕が子供の頃、見て育ったような、
素朴かつ、なかなか味わいのあるアニメなんて、遠い日の花火であり、
いまや、その絵のタッチも中身も、どれもが
現代風にアレンジされてしまった。
確かにそれらは小気味よく、こぎれいなものが
大多数を占めている気がするが
どうも心に引っかからないのは何故だろう?
そりゃあ、技術もずいぶん進んだわけだし、
世の中自体も大いなる変貌を遂げてきた今、
むかしののどかな原風景のなかをさまよっているだけでは、
おいてきぼりを食うのはしょうがないのかもしれないけれど・・・

とはいえ、やはり、作品は質なのだ。
魂なのだ。
それはアニメとて、同じこと。
子供向け、と軽くみてはいけない。
目先の話題やゴージャスさに騙されてはいけないのだ。
そこは、大いにいい伝えていかなきゃならないコトだと思う。
そもそもアニメというものは、現実では叶わぬ夢をはらみつつ
未来を担う子供たちに、夢や希望を与えるものであり
なにがしかのメッセージ性を持った
偉大なる大衆文化の担い手としての使命があるのだ。

そんなことで、僕が胸ときめいたアニメを思い出してみよう。
そして、その歌なんかを口ずさんでみよう。
あの頃の、おぼろげな未来像が改めてみて取れるかもしれない。

天井桟敷のアニソンマイヒットチャート

妖怪人間ベムOP:ハニー・ナイツ

ホラーアニメの決定版、といえば、やはり原点は「妖怪人間ベム」であります。僕が子供の頃見ていたのは、ちょっと絵のタッチが不気味だったし、今じゃストレートに公開できない差別的表現とやらがむき出しだ。
でも、その分リアルに心に響いたんだな。最近のリメイク版はそういう意味で、別物な気がするが、ここじゃまあ深くは突っ込まないでおこう。ジャジーで、ゴージャスな曲展開に、当時の男性コーラスグループ、「早く人間になりたい」とハニー・ナイツの歌が絡む。

ウルトラマンOP:みすず児童合唱団、コーロ・ステルラ

ウルトラマンは間違いなく、ぼくらの世代のヒーローだった。これはアニメではなく、特撮というジャンルだけど、子供たちはみんな夢中になった。シリーズの中では、セブンが最もすきだけど、OPソングとしては、やっぱしこれが一番かっこいいんじゃないかな。ちびっこ合唱団が見事な効果を生んでいる。作曲は宮内國郎というジャズ畑の作曲家。

ハカイダーのテーマ:水木一郎

石森章太郎の「キカイダー」も好きだったな。なんと言っても、男の子の心理をくすぐるメカ仕様。でも昭和だから、限りなくローテックなんだけど、それでも子供たちはワクワクした。その中の悪役がハカイダーで、それがまた、たまらないキャラだった。何しろ、脳みそがすけてるんだからね。この単純でチープさが良かった。これはそのハカイダーのテーマソングだけど、やっぱりカッコいいな。

今日もどこかでデビルマン十田敬三

曲と詞のマッティングが最高だったのが、原作永井豪による「デビルマン」。OPの「あれはだれだ、だれだ。、だれだ」の方も良かったけど、夕陽を浴びたデビルマンが鉄塔に座っているEDに流れていたこの曲が、大好きだった。今聞いても涙が出そうになってくる。

銀河鉄道999 OP&ED 佐々木功

松本零士によるSFファンタジーアニメの傑作「銀河鉄道999」。これも好きだったな。ゴダイゴが歌った方の曲も好きだったけど、こちらは正真正銘テレビ版に流れてたやつだ。オープニングに、汽車の汽笛の音が入っているところがいい。うたっているのは佐々木功だったな。改めて聴くと、「人は誰でも しあわせさがす旅人のようなもの」というのが、このアニメのロマンのすべてだと思うな。

はじめ人間ギャートルズ:ザ・ギャートルズ

時代設定がいきなり原始時代に飛んでの、原始人たちによる大胆、というか斬新というか、長閑というか、このギャグ漫画が「はじめ人間ギャートルズ」で、これがなんだか子供心をくすぐった。で、このオープニングは結構かっこいいのだが、曲はあのムッシュかまやつが書いている。EDの「やつらの足音のバラード」の方が有名かもしれない。

ルパン三世ED:チャーリー・コーセイ

ルパンの曲といえば、大野雄二だけど、もう一人忘れてはいけないのが、山下毅郎である。その山下毅郎の曲にチャーリー・コーセイが歌うのがこのEDバージョン。ルパンの曲のなかではこれが一番かな。

死ね死ね団のテーマ:キャッツアイズ、ヤング・フレッシュ

『レインボーマン』こと、『愛の戦士レインボーマン』はアニメ、ではなく、いわゆる変身ヒーローを扱った特撮ものである。レインボーマンに変身するヤマトタケシの前に立ち塞がったのが「死ね死ね団」で、これはその挿入歌である。「死ね」というフレーズが延々くりかえされるインパクトはなかなかであるが、原作者の川内康範がそのまま歌詞を書いているから、これが番組の世界観なのだろう。

力石徹のテーマ(フルコーラス・ヴァージョン):ヒデ夕木

あしたのジョーのテーマといえば、尾藤いさおの主題歌の方が有名だけど、あえてこっちを選んでみたい。ジョーのライバル力石のテーマ。これがなかなかいい曲で、歌詞はボクシングに造詣の深い寺山修司が書いている。
なお、荒木一郎の曲で、おぼたけしが歌った「果てしなき闇の彼方に」も捨てがたい。

ドロロンえん魔くんOP(ドロロンえん魔くん)~ED(妖怪にご用心):中山千夏

妖怪モノの第一人者は水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」であることは疑いないところだが、その二番煎じ、とまではいかなくとも、大なり小なり、影響下にあったのがこの「ドロロン閻魔くん」。歌は中山千夏、で、作曲はあの小林亜星。拓郎が歌っても良さそうなEDののほほんとした感じが鬼太郎にはない、妖怪ものとして、今なお心に残っているのだ。

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