雑居時代 1973年〜1974年、日本テレビサブカルチャー

石立鉄男とユニオンドラマをめぐって

間違い無く言えることは、この石立鉄男が出ていた70年代のドラマは 掛け値なく面白かったということであり、 個性あふれる俳優と腕を持ったスタッフたちの奇跡的な共同作業が 時代の良き空気感をそこなわず、素朴でありながらも 同時に濃密にかつ熱く繰り広げられていたからだろう。 まさに良き昭和の風景がそこにあった。

大阪市環境局舞洲工場アート・デザイン・写真

フンデルトヴァッサーをめぐって

フンデルトヴァッサーという人は 人と自然とをアートで結ぶ エコロジストである美術家であり、 ドイツやオーストリアを中心に 世界各地にその思いを込めた建築物が残されている。 もっとも知られているのは、 祖国オーストリアのウィーンにある 『フンデルトヴァッサーハウス』と呼ばれる公共住宅である。 オーストリアの文化遺産にもなっており 市民から愛され、今も世界中からの観光客も絶えないスポットだ。

The Shape of Water 2017 Guillermo Del Toro映画・俳優

ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』をめぐって

アカデミー賞最多13部門ノミネート、 映画ファンの生涯の1本、大大傑作・・・ いろんな賛辞が踊った『シェイプ・オブ・ウォーター』を 劇場で観てあれから三年も経つんだな。 早いものだ。 自分にとって、生涯の1本かと言われると、 即答できないところもあるのだけれど 面白く、そして切なく、要するに観終わって 実に充足感のあった良い映画だったのは嘘じゃない。

Le Parapluies de Cherbourg Jaques Demi 1963映画・俳優

ジャック・ドゥミ『シェルブールの雨傘』をめぐって

そんな自慢にもならない話をしたのは カトリーヌ・ドゥヌーブの話をしたかったからなんだけれど、 で、ドゥヌーブの出世作は 当然、ポランスキでもブニュエルなんかじゃなくって、 やっぱりドゥミの『シェルブールの雨傘』ってことになる。 ちょうどその女の人も、 あのころの初々しいドゥヌーブ嬢の雰囲気に 近かったことだけを覚えている。

音楽

雨の日を耳と目とあらゆる五感で味わうためのプレイリスト後編

雨とシティポップという組み合わせは、 実に、きってはきれぬ関係性を持っているものだな、ということを ただ曲を追っているうちに直感的に感じているだけのことであり、特別の根拠も縛りもない。 自分にとって、都合の良い解釈ではあるが、一つの聴き方として 少なくとも、人が無条件で忌み嫌う雨の呪縛を シティポップの軽妙さで解消しうることは間違いないんじゃないか、なんて思うのだ

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.19特集

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.19

僕は昔から雨がそんなに嫌いじゃない。 いや、むしろ、雨が醸す叙情が好きだったりするのだ。 いままでなんでもなかった景観が潤うと、 それだけで、全然違った表情になるのだから、 やはり天はマジック、演出は素晴らしい。 そんな雨に濡れた街並みを歩くだけで、 ジーン・ケリーの『雨に唄えば』じゃないけど、気分は高揚してくる。