杉葉子 1928-2019サブカルチャー

気になる叔母さんを偲んで

杉葉子という女優さんがいた。 数年前に亡くなったのを知っている。 何か書こうと考えてみたのだが、 残念ながら、この女優さんはちょっと地味すぎて ヒロインとしてはほとんど印象がない。 原作石坂洋次郎、今井正監督の 『青い山脈』のヒロインというのが もっとも輝かしい経歴ではあるが それについて、書ける記憶がほぼない。 映画について思い入れがない以上、書く意味もない。 けれども、個人的に引っかかっているのは確かである。 というのも、成瀬巳喜男作品での杉葉子をみているからである。

Gypsy Children Kissing ANDRÉ KERTÉSZ音楽

あの頃、ニューウェイヴ(海外編・裏)

今みたいにインターネット経由の情報がまったくない時代。 よりどころにしていたのは、直にレコードショップへ足を運ぶこと。 そこからの情報収拾がてっとりばやかったのだ。 ジャケ選びも重要な要素だった。 そうして、片っぱしから面白いと思うものを買って聴きまくる。 (お金はないので、レンタル屋にも通い詰めた) そこで、レコードに入っている解説を熟読する。 そこからまたどんどん知識は膨らみ、興味が掻き立てられる。

public image Ltd. 1978音楽

あの頃、ニューウェイヴ(海外編・表)

ニューウェイヴというジャンルは、実に多様性を持っていたわけで、 パンクが終わって、ポストパンクだのオルタナティブだの そう呼ばれることもあるが、 それはときにテクノだったりエレクトロニックポップだったり そうしたカラフルでキッチュな側面もあれば、 ダブやノイズ、インダストリアル、エクスペリメンタル、音響派と 一筋縄ではいかない、つまりはわけのわからないものも かなり混じり合って混沌としたジャンルのようにも思える。

ルパン3世サブカルチャー

わがざわめきの餓鬼道、ママとラピュタを求めて。昭和アニソン祭

日本はいまや世界にほこるアニメ大国ではあるけれど、 正直、僕が子供の頃、見て育ったような、 素朴かつ、なかなか味わいのあるアニメなんて、遠い日の花火であり、 いまや、その絵のタッチも中身も、どれもが 現代風にアレンジされてしまった。 確かにそれらは小気味よく、こぎれいなもので 大多数を占められている気がするが どうも心に引っかからないのは何故だろう?

探偵物語 1979音楽

玉石混交充実の秘境の旅、アウラな70’sグラフィティ(後編)

少なくとも、僕が知見してきたモノに関しては そうした流れのなかに産み落とされた、ものばかりだ。 それが時代と共に希薄になって、 コマーシャル主義、インスタントで中身が薄っぺらいモノにかわって今日に至っている気がしている。 もちろん、それは僕個人の感想だが、 それを結論として、昔は良かった、などというつもりはない。 が、そうしたものをリアルタイムで、体感できたことは 幸福な出来事であったと思う。