稲垣足穂のこと

稲垣 足穂 1900−1977
稲垣 足穂 1900−1977

ココアとお茶目と足穂の話

普段はコーヒーと紅茶を気分で飲み分けているのですが
今日は珍しくココアを飲んでいます。

あっ、ココアで思い出した
稲垣足穂「一千一秒物語」の『ココアのいたずら』のことを・・・

ある晩 ココアを飲もうとすると あついココア色の中から ゲラゲラと笑い声がした びっくりして窓の外へほうり投げた

しばらくしてソーと窓から首を出してみると 闇の中で茶碗らしいものが白く見えていた
なんであったろうかと庭へ下りて いじろうとしたら 
ホイ! という懸声もろとも屋根の上までほうり上げられた

稲垣足穂「一千一秒物語」 新潮文庫より

まあ、タルちゃんたら、なんともまあお茶目な!
ちなみに、ぼくのココアもゲラゲラというかですね
確かにゲラッという声がしましたよ。
おやまあ!
そいつはボブ・マーリィさんが歌っていたじゃありませんか?
ゲラッ、スタンダッ、スタンダップフォーヨ〜ライツ
( Get Up, Stand Up Stand up for your right! )
そうです 『Get Up, Stand Up』です。

そういうわけで
ぼくはお茶目な人、茶目肌娘が大好きです。
あなたは日本男児、はたまた妖怪か?
飛行機を、天体を、そしてA感覚V感覚
そして少年をこよなく愛した
この足穂先生のことを僕は夜空を眺めるたびに思い出すのです。

そして、コーヒーや紅茶なんかで
気取っている場合ではない。
ここはココアなどを喉から流し込んで
胃のなかの蛙をびっくりさせてやろう、
何ならココア状のゼリーでも排出したい、
そんな甘美な夢を見るのです。

なんども言いますが、
しかめっ面は嫌いです。
しかつめらしいのもいやです。
たとえ顔はいかつくとも
少年のように、いつもキラキラと輝き
昼間なのに夜をもち
夜だと言うのに昼を奏でる
そんなあなたは素敵です。

では、いつもすごくお茶目なのですが
今日に限ってしかめっ面の人がいるとしたら?
・・・・・
もちろん、構いませんよ。
なぜなら、その人はぼくが
ねえ、今日はどうしたの?
なにかあったの?
と聞くのをまっていて
「うそだぴょ〜ん!」
そういってびっくりさせようとしたんですから。

びっくりがひっくりがえって
しゃっくりが出ましたよ。

ありがとう 君のデタラメにありがとう
ありがとう 君のうそっぱちにありがとう
・・・・・・
かかわるすべてを受け入れるふり
だんだんばかになってっゆくのです
『ありがとう』細野晴臣より

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です