Pink Floydアート・デザイン・写真

ピンク・フロイドとヒプノシスをめぐるジャケット考察

そんな伝説のバンド、ピンク・フロイドを中心に、 そのジャケットワークを手がけたデザイン・チームこそが 「ヒプノシス」だ。 今日はそのアートワークについて書いてみたいと思う。 ヒプノシスのリーダーであるストーム・ソーガソンと、 ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズ、シド・バレットとは 高校時代からの仲間だった。 その縁が取り持って、あのような歴史的名盤との共犯関係が 続々出来上がっていったのである。

音楽

ヴィブラフォニスト特集

秋の夜長にクールなヴァイヴをなんて謳い文句ではじめたけど、 最後は完全にサイコーにホットな時間を過ごそう! ってなことに軌道修正かな。 ま、そんなこたあどうでも良いか。 とにもかくにも、ご機嫌なグルーヴ。 ご機嫌に身をくねらせて、身体の芯まで熱くなっていただきましょう。 ただし、頭の芯はいつだってクールに。 そして、何事も正しくものを見極めてまりましょう。

黒い十人の女 1961 市川崑映画・俳優

市川崑『黒い十人の女』をめぐって

海岸で、10人の女に糾弾され海に放りこまれるのは あくまでマゾヒスティックな男にとっての悪夢だが、 ここでの黒いシルエットのモダニズムこそが 『黒い十人の女』の真のかっこよさに通底している。 岸恵子のクールビューティーを見よ。 山本富士子の聡明なる悪女っぷりをはじめとして、 その他、岸田今日子、中村玉緒、宮城まり子と 色とりどりの個性的な女優陣が囲んで、 実にスリリングな愛憎劇を展開しているが、 最後の最後まで、軽さの美学に貫かれているところが 今日、再評価され人気も高い理由なのかもしれない。

愛の亡霊 1978 大島渚映画・俳優

大島渚『愛の亡霊』をめぐって

『愛のコリーダ』の次に撮られた『愛の亡霊』もまた 一筋縄では通り過ぎようもない。 「官能の帝国」から、「情熱の帝国」へ。 引き続きアナトール・ドーモン出資アルゴスフィルム社による、日仏合作映画だ。 海外では、むしろ『愛の亡霊』の方が評価が高いという声さえ上がっているという。 それに同調するにやぶさかではない。 なるほど、スタッフは重複するが、トーンにはずいぶん開きがある。 単に姉妹作品、“二匹目のドジョウ”などでは断じてないのだ。

復讐するは我にあり 1978 今村昌平文学・作家・本

今村昌平『復讐するは我にあり』をめぐって

映画版『復讐するは我にあり』では、 緒形拳扮する榎津巌という殺人鬼が 実話を元に書かれた原作に基づき 別解釈を加えられ、映像化された作品だと断言できる。 原作は、丹念に事実を洗い出し、その被害者側の視点にたって この榎津巌という人間像をあぶり出そうとする話だったが、 ここではさらに、原作と映画はあきらかな別物、という視点にたって この問題作をみなおしてみた。