音楽

david sylvianアート・デザイン・写真

デヴィッド・シルヴィアンをめぐって(後編)

さて、ジャパン時代には、あくまでもアート嗜好の強い 美意識にこだわりのあるミュージシャン といった域に過ぎなかったデヴィッドが ヴィジュアルアートを強く推し進め始めたのは、 解散後からだといっていい。 ソロファースト『Brilliant Trees』のリリースあたりで まず、一冊の写真集『Perspective』を発表する。 これは主に、身内の人間やレコーディング時に関係した 仲間内を撮影したポラロイドを合成して 一枚の絵に仕上げると言うもので、 言うまでもなくデヴィッド・ホックニーの亜流である。

David Sylvian 1958ー音楽

デヴィッド・シルヴィアンをめぐって(前編)

ポップミュージックの垣根を超えて 実験的、先鋭的なジャンルで孤高の活動を続ける デヴィッド・シルヴィアンと言う音楽家のことを書き始めると まずはその音楽家としての側面、 あるいは歌詞やコンセプトに置ける宗教的、思想家的側面 そしてアートヴィジュアル的側面、といった分野で それぞれ丸々一冊の膨大な本になってしまうほど 実に示唆に富んだアーティストであることに 今更ながら驚きを禁じ得ない。

JON HASSELL 1937〜音楽

ジョン・ハッセルを吹聴して

ユニークなトランペッター、個性的な、 という言い方がどこまで適切かどうかはさておき 明らかに、ジャズトランペッターのそれとは 異なるアプローチで奏でられるあの独特の音色、 一聴するだけで、それとわかってしまう音を奏でるのが 唯一無二のトランペッターとしての、ジョン・ハッセル個性であり その最新の動向には、絶えず関心を寄せてきた。

ヨコタススム 1961-2015音楽

ヨコタススムを再評価する

そんななか自分のなかではヨコタ・ススムの存在は 日に日に大きくなっている気がしている。 自ずと聴く頻度も増えている。 ドイツのレーベルHarthouseより 1993年『Frankfurt Tokyo Connection』をリリースし そこから始まる活動歴は圧巻だ。 何しろ23年にもわたるコンスタントな活動のなかで 40枚近くものリーダーアルバムを残し それぞれにコンセプトをもちながら まさにオリジナリティあふれる世界観を ひたすら孤高のうちに発表し続けた 稀有なアーティストであり、 ここ日本よりむしろ海外の方が 圧倒的に評価が高いのもうなづける気がするほどだ。

Madeleine Peyroux 1974〜音楽

マデリン・ペルーにときめいて

最初なんと発音するのかさえあやふやでね... マドレーヌ・ペイルー?なんて思ってたほどだ。 お菓子じゃないっつーのよねえ。 今はちゃんといえますよ、マデリン・ペルーさん。 最近じゃ随分貫禄がでちまったみたいだけど、 この人の醸すムード、いいですよね。 おおらかというか、地に足がついた大物感がね。 でもじっくり聞かないと、気付かないかもしれない、 それぐらいナチュラルだから。