いやあこのところずっと映画ばかりみていたもので
ちょっと肩が凝りまして、っていうのはでまかせで、
いくらでも映画に浸かっていたい気分ではありますが、
映画を観て、記事をアウトプットするのはそれなりに労力がいるものです、はい。
そこでやはり息抜きに音楽は必須。
そんな時には好きな音楽を流しつつ、頭をほぐす、リラックスする、
合わせてティータイムで一服したい気分なのであります。
音楽のいいところは、言葉が不要なところ。
ただそこで鳴っているだけで幸せな気分に浸れるわけで・・・
秋は味覚に、そして芸術に心を駆り立ててくれるシーズンなので、
そこはもうマテリアルには困りません。
我が家の秋の夜長のミュージック定番セレクション 其の壱
VAN MORRISON &The Chieftains:Irish Heartbeat
ヴァン・モリソンのソロはソロで大好きだけど、ヴァンがアイルランドのチーフタンズをバックにいつものソウル、R&Bからケルトの哀愁だだようアイリッシュトラッドをじっくりと聴かせてくれるこの1988年の名盤も捨てがたい。秋の夜長にバーボン片手に、なんていいかもね。
Stanley Smith:In the Land of Dreams
アサイラム・ストリート・スパンカーズというテキサスのアコースティックバンドで、長年に渡りクラリネット奏者として活躍、そうした長い活動のすえ、57歳でようやくソロデビューした遅咲きのミュージシャン、スタンレー・スミスのファーストアルバム。渋いアメリカン・ルーツ・ミュージックをたっぷり聴かせてくれます。
才能はいたるところに埋もれているものですねえ。歳を重ねて見えてくる風景があるということでしょうか。
Cassandra Wilson:New Moon Daughter
説明はいらないでしょう。ポストビリーホリデーの一番手、貫禄のカサンドラの姐御。1996年の本作はビリーの名曲「Strange Fruits」から始まって、U2の「Love Is Blindness」、ニールヤングの「Harvest Moon」まで超一流のバックを従えて自在に歌ってグラミー受賞。
文句のつけようがございませんね。カサンドラのアルバムはどれも好きだけど、やっぱりこれが一番好きかな。
Silent Poets :For Nothing
TOY’S FACTORYからリリースされたSilent Poets1997年のアルバム。Ingrid Schroeder、Ursula Rucker、Virginia Astleyなど多種多彩なヴォーカリストを迎えてのダブ、ヒップホップ、トリップホップスポークン・ワードなテイストを含む一味違うクラブミュージックが詰まった名盤。長い沈黙の果てに、再びシーンに登場したSilent Poetsの活動から目が離せません。昨年見たライブ映像『SAVE THE DAY 』が素晴らしかったな。今度は生で見たい。
Hermine :The World On My Plates
今どこで何をしているのか、全く知らないけれど、このフランス出身のエルミーヌがベルギークラムドディスクから1981年にリリースしたアルバムは今でも愛聴盤だ。当時は、ヴェルヴェッツの歌姫NICOがデートリッヒを歌ったような、なんて言われ方をしていた記憶があるけれど、自分はレコード店でたまたま手にとってなんとなく買ってしまった。いわゆる直感のジャケ買いでありました・・・あれからどのぐらい月日が流れたのだろうか。気だるい日常観が漂った不思議なアルバムは当時の記憶とともに、ゆっくり流れているのです。
細野晴臣:PHILHARMONY
運動会というとどうしても秋という思い込みから抜け出せない世代。YENレーベルからリリースされた細尾さんのソロの中でも、テクノポップというかニューウェーブというか、当時の時代の空気が満載で、こういう音で青春を過ごしたものだけにしかわからない思い出がたくさん詰まっている。
そんな素敵な青春アルバムは、この季節には欠かせません。リンドラムの音が懐かしい名曲「スポーツマン」思わずご機嫌に口ずさんでしまいます。ちなみに、最近、カントリーアレンジの「スポーツマン」を耳にしましたが、そちらも良かった。
Susan Tedeschi:Hope And Desire
今はテデスキトラックスバンドの一員でデレクとは公私にわたるパートナー。渋いルーツミュージックが母体になって入るけれど、骨太な音はどこかあのボニーレイットを髣髴とさせる。オリジナル曲はないがどれもがみごとにテデスキ節となってしっかりハートをつかまれる名盤である。
Rickie Lee Jones:Rickie Lee Jones
永遠の少女のようなイメージのリッキーもすでに還暦を超えてベテランの域へ。これは『浪漫』という邦題のリッキーリージョーンズのデビュー作。
アメリカのビルボードで3位。リトル・フィートのロウエル・ジョージに取り上げられて陽の目を浴びることになったリッキーだが、第二のジョニ・ミッチェルとまでいわれた実力はこのアルバムを聴けば納得。
女版トム・ウェイツとまではいわないがストーリーテラーとしても素晴らしい彼女の世界はさわやかな秋の空にしっくりくる名盤だ。
Fairport Convention:Unhalf Bricking
やっぱりイギリスは奥が深い。アメリカンルーツミュージックに対するこういうブリティッシュトラッドな音楽を聞いていると、こちらもまた伝統の重み、深みを感じるものです。
このアルバムを作った頃はザ・バンドの1stミュージックフロムビッグピンクなんかからの影響を受けていたらしいのですが、アメリカンルーツからブリティシュトラッドフォークへ音楽は常に地続きなのだということを考えさせられます。
Kate Bush :Hounds of Love
ケイト・ブッシュの音が秋に相応しいのはきっと妖精のようなアーティストで森林なんかが似合うからでしょうねえ。『Hounds of Love』はケイトのアルバムの中でももっとも完成度の高いアルバムではないかと思っているのですが、一枚丸ごと聞くとちゃんとストーリーがあるんですね。一冊の本のように、あるいは映画のように実に聞き応えのある大好きなアルバムです。
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