陽だまりと影のあいだで
秋の午後。色とりどりの街並みをながめながら、散歩する。
太陽は近くにある友ではあるけれど、やがてはサヨナラをいわねばならない。
あなたはその瞬間、瞬間になにを思うだろうか? どんな色を重ねるだろうか?
日中の暖かさに身を任せ、のんびりすごすのもいい。
友達とワイワイおしゃべりをするのもいい。
読書をしたり、ひとりごち、もちろん休息するのもいい。
けれども、時間はひとりでに流れる。陽射しが陰るその一瞬に、まばたきせずにいられるだろうか?
そんな午後のひとときを共に過ごす音楽をかけよう。
秋の午後〜黄昏時を愛でる10曲 「陽だまりと影のあいだで」
Syd Barrett-Terrapin
Eric Clapton – Rocking Chair
Cassandra Wilson – Olomuroro
Screamin’ Jay Hawkins – Little Demon
Talking Heads – This Must Be the Place
Portico Quartet – Pompidou
bill frisell – strawberry fields forever
Fred again.. & Brian Eno – Radio
Willie Nelson & Norah Jones – Walkin
吉田美奈子 – サンセット
SONG LIST













ギターの一音ごとに、太陽に身悶えする正午。大好きな陽の光がまぶしすぎて、心がゆるく溶けていく。心地よい温度が眠りを誘う。ぼくは少しばかり退屈のさなか、しかも不器用な魚にように、少し濁った水のなかを目を瞑って泳いでいるかのよう。まるで真昼の酩酊だ。シドの声は、まさにそんな夢と現実のあいだをいききする。でもぼくは決して狂ったりはしない。そのアンニュイで意地悪な微笑みは、午後という名の海へとつながっている。