萩原健一

誘拐報道 1982 伊藤俊也映画・俳優

伊藤俊也『誘拐報道』をめぐって 

だが、昭和の時代には定番というべく、よくあったものだ。 テレビドラマにおいてもしばし登場した定番の“ネタ”である。 誘拐もの、というと、映画では真っ先に黒澤の『天国と地獄』を想起するが 伊藤俊也の『誘拐報道』も濃さじゃ負けてはいない。 実際にあった1980年の宝塚市学童誘拐事件から、 読売新聞大阪支社の社会部のドキュメンタリーを原作に映画化されたが、 「女囚さそり』シリーズで名を馳せた伊藤俊也が 本作に熱を入れ「なんとしても」との思いから企画が実現したという経緯がある。

前略おふくろ様サブカルチャー

『前略おふくろ様』をめぐって

人と人を結んでいる不確かなものを 確かにしていくというのが このドラマの実態だとするならば、 その正体こそが紛れもなくそこにあるのだと 実感するからであり、 『前略おふくろ様』は、 時代と俳優とスタッフによって生み出された 今絶滅危惧種のようなドラマであることはまちがいなく、 その昔、こんないいドラマがあったことを 僕は嬉しく思うし、 自分にも、また自分のおふくろさんにも 輝くような青春があったということを 今一度思い返すのであります。

ろぐでなし VOL.5映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL5.

少なくとも、好きになった映画の、 そのたまらない空間の中に俳優に恋をする、まさにそんな感覚に過ぎない。 言うなれば、その映画が傑作であれ、駄作であれ、 俳優だけで観れてしまう映画というものもまままある。 その俳優が写っているだけで、何かを話したり、何か気になる仕草をしたりすることで 我々観客の心を奪ってしまうほどの存在。 ここでは、そうした比較に基づいて書き始めようなどという大それた考えは一切ない。 ただその映画が好きだという理由を あえて俳優目線に落とし込んで考えてみたい、それだけのことなのだ。