田中登『㊙︎女郎責め地獄』をめぐって
趣ある本物の浄瑠璃を伴って、 のっけからなんとも風情漂う石畳の上に書かれたクレジットがいい。 真っ赤な字のタイトルは『㊙︎女郎責め地獄』 カメラが真俯瞰で追いながらタイトルバックが次第に赤く染まってゆく。 そこからいよいよ岡場所に入ってゆくあたり、 じんわり痺れる傑作の予感漂うオープニングである。
趣ある本物の浄瑠璃を伴って、 のっけからなんとも風情漂う石畳の上に書かれたクレジットがいい。 真っ赤な字のタイトルは『㊙︎女郎責め地獄』 カメラが真俯瞰で追いながらタイトルバックが次第に赤く染まってゆく。 そこからいよいよ岡場所に入ってゆくあたり、 じんわり痺れる傑作の予感漂うオープニングである。
さっきこっそりひとりで映画を見たんです。 曽根中生という監督の『ためいき』という作品なんです。 私、こういうの、結構好きなんです。 ちょっと、エッチだけど、 ポルノだからしょうがないんです。 でもなんだかとっても面白い。 こういうの、期待していたんです。 ほんとなんです。 私、変態なのかしら? 自分でも、だんだんはまっていくのがわかるんです・・・
“少女地獄”という響きが現代でも心を捉えるのか 度々アニメやドラマの題材になっていてびっくりするが 夢野久作〜小沼勝のラインに受けたような どうもそんな関心までは起きない。 やはり、随分と解釈の差を感じるのだ。 とはいうものの、今、夢野久作〜小沼勝を話題にしたところで 一体どの層がどんな風に食いつくのかなんて 全く想像ができないのだが。
そんな小難しいことはさておき、日活ロマンポルノは わずか70分程度の尺の中に、一定のお色気を含むと言う規定以外は 実に自由で、奔放な映画作りの情熱に突き動かされた、 真の映画狂たちが集う実験の場でもあったのである。 その熱気は男と女の睦みごと以上に熱く、狂わしいものだ。