浅野忠信

ユメノ銀河 1997 石井聰互文学・作家・本

石井聰互『ユメノ銀河』をめぐって

石井聰互(改め現岳龍)による 夢野久作原作のオムニバス小説『少女地獄』のなかの一編 「殺人リレー」の映画化である『ユメノ銀河』は、 全編モノクロームトーンで、まるで夢のなかのようなできごとが、 淡く甘美に綴られ、不思議な空気感を孕んだ作品として構成されている。 甘美とはいえ、終始謎めいており、 結論から言えば、それは最後まで一貫して晴れることはない。 まさに夢野久作ワールドの世界観そのものである。

ねじ式 1998年 石井輝男サブカルチャー

石井輝男『ねじ式 』をめぐって

それにしても、浅野忠信と言う俳優は いつも不思議なオーラを放っている。 『ねじ式』のツベ(言うまでもない、つげ義春の分身) と言う男はその不思議な存在感 そして個性の可能性をどこまでも冷静に押し出してくる。 このシュールで不条理な作品が 浅野忠信という俳優が出演しているだけで、 なぜこれほどまでに安心感ある絵になってしまうのか?

FUCUS 1996 井坂聡映画・俳優

浅野忠信スタイル『FOCUS』の場合

浅野忠信という俳優が好きだ。 なぜ好きなのか、そんな直球の思いを 理論立ての説明で詳しく語れるほどの自信はない。 よって、大した含みもないままに ウダウダと思いを垂れ流すように書くしかないのだが 映画というものへの取り組み方が、少しばかり 既存の日本の俳優たちの中でも 共感できる部分が抜きんでているような気がしているのが 自分にとっての浅野忠信という俳優なのだ。

ろぐでなし VOL.5映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL5.

少なくとも、好きになった映画の、 そのたまらない空間の中に俳優に恋をする、まさにそんな感覚に過ぎない。 言うなれば、その映画が傑作であれ、駄作であれ、 俳優だけで観れてしまう映画というものもまままある。 その俳優が写っているだけで、何かを話したり、何か気になる仕草をしたりすることで 我々観客の心を奪ってしまうほどの存在。 ここでは、そうした比較に基づいて書き始めようなどという大それた考えは一切ない。 ただその映画が好きだという理由を あえて俳優目線に落とし込んで考えてみたい、それだけのことなのだ。