冬の旅

Varda par Agnès 2019 アニエス・ヴァルダ映画・俳優

サロン D’ アニエス・ヴァルダ

アニエス・ヴァルダの眼差しが好きだ。 彼女の語りが大好きなのである。 時に祖母のようでもあり、また、歳の離れた友達のようであり、 また、この世のあらゆる境界線上に生きる創造物のようであるアニエス。 そんな彼女が映画で使用する文法の自由さに驚き いつのまにか、その世界に引き込まれてきた。 そんなぼくが敬愛してやまないこのシネアストについてのサロンを ここに言葉で開いてみたい。 ただし、ここでは彼女の仕事を言葉でうまく語るよりも 同時に彼女が知らない人にも向けて、 そのアウトラインが親しみを共感できるガイドになればいいと思う。 極めて低い敷居になることを願う。

Sans toit ni loi 1985 Agnes Varda映画・俳優

アニエス・ヴァルダ『冬の旅』をめぐって

アニエス・ヴァルダの『冬の旅』 (原題は「屋根もなく、法もなく」で、 最初の邦題も、いつしか『さすらう女』へと変更されている。) そうした現実を決して美化することなく ひどく厳しい現実をさらけ出す。 旅とさすらいを同じ目線で語って良いものか? そうした矛盾が暴きだされはするが、その主張はあまりに無情である。 18歳の少女が、そのさすらいの果てに命尽きる映画である。 女路上生活者として生きた数日間、 出会うさまざまな人間を通し回想しながら 彼女の人間像に触れようとする。