サルバドール・ダリ

「生誕120周年 サルバドール・ダリ ―天才の秘密―」展のあとにアート・デザイン・写真

「生誕120周年 サルバドール・ダリ ―天才の秘密―」展のあとに

まさに、“キングオブシュール”こと、奇抜な行動と言動で知られる画家ダリ。 フランスパンやウニを頭に乗っけあの、水飴で固めたとして 常に“10時10分”を指していたという、あのトレードマークの口ヒゲをたくわえ、 その自己顕示欲に満ちた数々のパフォーマンスで 20世紀美術界を風靡したスーパースターダリ。 もはや、つまらぬ説明など不要であろう。 シュルレアリスムという運動の主要な概念は、 おおよそ、このダリ一人でも十分完結するほどに 圧倒的な力を有した存在であることは疑う余地がない。

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.20特集

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.20

ダリだけではなく、シュルレアリストたちはみな、 多かれ少なかれ、その源泉をミューズたちに求めたという点で共通している。 そんなミューズたちをはじめ、純粋直感に導かれ ときに男たちを翻弄し、凌駕し、また愛や源泉として君臨し、 絶えずインスピレーションを与えつづけた存在に、 スポットライトをあててみようと思う。

Un Chien Andalou 1928 Luis Buñuel et Salvador Dalíアート・デザイン・写真

サルバドール・ダリ&ルイス・ブニュエル『アンダルシアの犬』をめぐって

「前衛(アヴァンギャルド)」というキーワードから 満を持して引っ張り出してきた『アンダルシアの犬』について、 今から約1世紀近くも前のこのあられもない映画を見たあなたは、 居ても立っても居られず、その感想をグダグダの解説でもって おっ始めようというところじゃないだろうか? しかし、そんな事をしたところで、 おそらく何にも伝わりはしませんよ。 むしろ、誤解を招くだけですから、悪いことは言いません、 そこは素直に、悪夢を見た、とでも言って流しておきなさい。 言ってみれば、結論はそういうことでしかないのである。