冬とともに、ミュージック実行委員会 VOL.3真冬のアンソロジー、雪とともに

冬とともに、ミュージック実行委員会 VOL.3真冬のアンソロジー
冬とともに、ミュージック実行委員会 VOL.3真冬のアンソロジー

雪ゆきて、しんみり

正月三が日にさっそく雪が降った。
で、ちょっとばかり積もった。
やっぱり、雪があるのとないのとでは冬の空気が全く違うんだよな。
なにしろ景観が変わる。
ぼくは冬生まれだから、雪の冷たさを皮膚感覚で感じるし
これがけっこう好きな人間だ。
降り積もった雪の上を初めて踏みしめるときの、
あのザクっとした感触や音がいまだに好きだ。

でも、やっぱり、寒いね。寒い。
寒いと必然的に身を守ろうという気持ちが強くなる。
だから、当然暖かく着込むし、暖ったかいものが飲みたくなる。
湯気をみるとなんだかホッとするもんね。

日本という国は小さいながら、雪が降る場所と降らない場所が分かれている。
都会はちょっと降っただけで大騒ぎするけど、
地方の人はきっとなれっこさというだろう。
そんな雪景色の冬に合うような音楽はといえば
けっこうたくさんある。

そんな曲を選曲するのって、結構楽しかったりする。
そうして、冬は過ぎてゆく。
まだまだ、冬本番はこれからで、
それが終わる時の開放感もまたいい。
だけど、今は静かに、この雰囲気を楽しみたいと思う。
音楽に身を任せながら。

寒空にキッスを

レイ・ハラカミ feat.嶺川貴子 – ペチカ

基本的に、レイハラカミのエレクトロニカはあったかい人の気配がする。けして冷たい電子音楽じゃない。だから、この「ペチカ」という曲からも、その暖かさが伝わってくる。嶺川貴子のボーカルもまた、エレクトロニカとは相性がいい。聞いているだけでポカポカしてくるのが不思議だ。

Mike + The Mechanics – Taken In

「ジェネシス」のメンバー、マイク・ラザフォードののソロ・プロジェクトとしてスタートしたマイク & ザ・メカニックス。別に、冬の曲でも雪の曲でもないけど、その空気からは白い息が漏れそうな気配がして、冬になると聴きたくなる一曲が「Taken In」。

羅針盤 – カラーズ (LIVE)

『せいか』というアルバムに収録された、羅針盤のなかでも一二を争うぐらい好きな曲が「Colors」は、ピンと張り詰めた冷たく透明な空気感が支配する曲で、寒い冬の欲れた冬空の元で聴くにはもってこいの一曲。ちょうどライブバージョンがあったので、そちらを聴いてもらおう。今は亡き、チャイナこと西浦真奈さんがまだドラムスを叩いている貴重な映像でもある。

Virginia Astley – So Like Dorian

教授がプロデュースしたヴァージニア・アストレイの『Hope in a Darkened Heart』も寒い冬によく合う音楽だと思う。 Dorianとは、いうまでもなく絶世の美少年ドリアン・グレイのことで、曲調とはべつに、オスカー・ワイルドの小説並みに少しダークな歌詞の世界を天使のような歌声で聴かせてくれる。

Snow – 大貫妙子

シンプルなタイトルが並ぶ、大貫妙子通算24枚目のアルバム『NOTE』に収録の「snow」。相変わらずター坊の声は大人にも、子供にも優しい。曲もまた、シンプルでやさしく温かく包み込んでくれる。

Mick Karn – Weather The Windmill

1月4日はたしか、ミックの命日。もう随分時がたつけど、彼が残したベースの音は相変わらず力強い。そして、このファーストソロアルバム『TITLES』では、ベースがリード楽器として、どれもがミック・カーンにしか出せないフレーズとして、際立った個性を発揮している。ソングライターとしての才能も光っているアルバムだった。

吉田拓郎 – 外は白い雪の夜

日本のフォークの重鎮といえば、この人。哀愁のあるメロディ。歌詞は松本隆。僕は全く記憶にないけど、拓郎が唯一出た紅白で歌った曲だそうだ。男と女の別れ話と雪の叙情。いかにもだけど、名曲だな。

The Blue Nile – Over the Hillside

グラスゴー出身、佳作で知られるブルーナイル。デビュー当時よく聴いていた。とくに『Hats』は名盤で愛聴版だった。ブルーナイルもまた、冬っぽいイメージがつきまとうんだけど、静かな高揚感と音数が少なく、品格もあって大好きなバンドだった。

Opiate – Snow story

デンマークはコペンハーゲン出身のThomas Knakによるソロユニット、オピエイトの「Snow story」。オピエイトは確かビョークとも共演していたはず。このころのエレクトロニカには特有の優しさがあって、どこかアナログチックなんだよね。今の完全デジタル音よりも好きだな。

AKIKO YANO TRIO featuring Will Lee & Chris Parker – ラーメンたべたい Live at Blue Note Tokyo 2025

寒い日にはあったかいもの、とりわけ汁物が食べたくなる。そう、やっぱラーメンだね。というわけで、アッコちゃんの名曲「ラーメンたべたい」。こういう曲を歌わせたら、彼女の右に出る人はいないよね。やっぱ矢野顕子って人は天才なんだな。ちょうどAKIKO YANO TRIO でのライブバージョンがあったので、そちらを聴きましょう。もちろん、オーエス オーエスに収録のアルバムバージョンもいい。ちなみにぼくは塩味が好きだな。

SONG LIST

  1. レイハラカミ featuring 嶺川貴子 – ペチカ
  2. Mike + The Mechanics – Taken In
  3. 羅針盤 – カラーズ (LIVE)
  4. Virginia Astley – So Like Dorian
  5. Snow – 大貫妙子
  6. Mick Karn – Weather The Windmill
  7. 吉田拓郎 – 外は白い雪の夜
  8. The Blue Nile – Over the Hillside
  9. Opiate – Snow story
  10. AKIKO YANO TRIO featuring Will Lee & Chris Parker – ラーメンたべたい Live at Blue Note Tokyo 2025