難波田史男を愛でて
太陽と海を愛した画家、難波田史男のことをご存知だろうか? 知っている人は相当美術に造詣の深い人に違いない。 「私の線は不条理の線だ。線を引くことは哲学的自殺にほかならない」 そうノートに記したこの画家は その青春の日々を溶かし込んだ 素晴らしいまでの不安定さの中にさらされた、 まさにほんものの線を描き残した画家である。
太陽と海を愛した画家、難波田史男のことをご存知だろうか? 知っている人は相当美術に造詣の深い人に違いない。 「私の線は不条理の線だ。線を引くことは哲学的自殺にほかならない」 そうノートに記したこの画家は その青春の日々を溶かし込んだ 素晴らしいまでの不安定さの中にさらされた、 まさにほんものの線を描き残した画家である。
僕は絵の可能性、一枚の絵の魅力に取り憑かれた人間というだけだ。 絵描きという存在の復権を願って、ここに美術史の中から なんの脈略もなく、心に留まった画家を拾い集め 個人的な思入れを書いてみよう。 あえて、絵というものに終始固執した画家たちについて取り上げてみよう。 僕にとってはそうした絵描きは憧れであり、同志であり、夢先案内人だ。