黒澤明『羅生門』をめぐって
人間が抱え込んだ闇の深淵を解明しようとしても不毛だ。 そんな芥川の別の短編『藪の中』をモティーフにした世界を、 世界のクロサワが映画化した名作『羅生門』は やはり見応えがある力を持った映画である。 まずはセットの素晴らしさだけでゲイジュツ品。 そして、宮川一夫によるカメラワークの巧みさだけで一級品。 光の美しさの見事な造詣にうっとりさせられる。
人間が抱え込んだ闇の深淵を解明しようとしても不毛だ。 そんな芥川の別の短編『藪の中』をモティーフにした世界を、 世界のクロサワが映画化した名作『羅生門』は やはり見応えがある力を持った映画である。 まずはセットの素晴らしさだけでゲイジュツ品。 そして、宮川一夫によるカメラワークの巧みさだけで一級品。 光の美しさの見事な造詣にうっとりさせられる。
大げさなことではないはずだ。 奇をてらうことでもない。誇張するまでもない。 素晴らしき日本の鑑を再発見、再認識してゆこうというわけなのだ。 そんな思いから、まずは、日本映画の魅力に目を向けてみよう。 小津、黒澤、溝口、成瀬、木下・・・ 巨匠達はいざしらず、僕が好きで魅了されてきた 素晴らしき日本映画のソコヂカラを いまいちど、じっくりあじわってみたい。