絵本作家

Květa Pacovská 1928〜アート・デザイン・写真

クヴィエタ・パツォウスカーのこと

初めてパツォウスカーの絵を見たとき、 それが絵本だなんて思わなかった。 抽象画、アブストラクトな面白い感性のイラストだと思った。 しかし、そこには言葉ではない言葉があり、 何やらこちらに語りかけてくるような そんな無邪気な親しみをも感じたものだった。 一つ一つの絵だけを眺めていると抽象的すぎるのだが、 それらを眺めているうちにいつの間にか 不思議の国に招待されている自分がいるのだ。

はらぺこあおむし(The Very Hungry Caterpillar )アート・デザイン・写真

エリック・カール『はらぺこあおむし』のこと

そんなときに、癒されるのが、 アメリカの絵本作家であるエリック・カールの ベストセラー絵本『はらぺこあおむし』である。 ちなみに、翻訳は39か国語に渡り、出版部数は5500万部を越えるというから まさにキング・オブ・絵本である。 あおむしが蝶になるまでの過程を見事に絵本にした、 いわゆる仕掛け絵本となっている。 要するに、はらぺこあおむしが食べた部分に穴があいた作りで、 まさに視覚的で立体的な絵本なのだ。 内容はというと、日曜日に生まれたあおむしくんの食事を 土曜日まで順に1週間を追いながら、無事蝶へと変身する物語が描かれている。