フォルカー・シュレンドルフ『ブリキの太鼓』をめぐって
もとはギュンター・グラスによる戦後ドイツ文学の頂点を極める 傑作小説の映画化である。 映画版では、父親の死、葬儀の際に 「なすべきか、なさざるべきか」この葛藤の末に ふたたび成長への意志を決意しブリキの太鼓をも埋葬し、 二十一までの実にいびつな“少年期”の歩みに終わりを告げる格好で終わる。 個人的には成長を宣言した後の十年の物語を含め さらに続きを見たいところだったが、 ここまでの波乱万丈の人生だけでも 十分に魂を揺すぶられる思いがした。
もとはギュンター・グラスによる戦後ドイツ文学の頂点を極める 傑作小説の映画化である。 映画版では、父親の死、葬儀の際に 「なすべきか、なさざるべきか」この葛藤の末に ふたたび成長への意志を決意しブリキの太鼓をも埋葬し、 二十一までの実にいびつな“少年期”の歩みに終わりを告げる格好で終わる。 個人的には成長を宣言した後の十年の物語を含め さらに続きを見たいところだったが、 ここまでの波乱万丈の人生だけでも 十分に魂を揺すぶられる思いがした。
五月五日、子供の日にちなんで、 これまでぼくが感銘を受けてきた、 子供たちの活躍する映画特集を組んでみようと思う。 子供が主役の映画といっても、それこそ千差万別なのはいうまでもないが、 同時に、それを見る当事者の年齢、精神性、状況によっても 大いに思いは変わってくるはずだ。