ハリー・ディーン・スタントン

『ラッキー』2017 ジョン・キャロル・リンチ映画・俳優

ハリー・ディーン・スタントンスタイル『ラッキー』の場合

ジョン・キャロル・リンチ監督の初監督作品『ラッキー』は まさに掘り出し物だった。 劇場で観終わった後に、久々に純粋な映画体験として 幸福な気持ちに包まれた映画だった。 監督のデヴュー作が主役ハリー・ディーン・スタントンの遺作とが 重なってしまったという運命的なオマケがついているわけだが、 そんなことより、隣の誰彼構わず、良い映画だから観てみてよ、 と思わず吹聴せずにはいられない愛すべき映画だ。

Paris,Texas 1984映画・俳優

ヴィム・ヴェンダース『パリ、テキサス』をめぐって

それにしても、今は映画の重要なタームの一つにさえなってしまった 「ロードムービー」という言葉を、もっとも強く意識した映画が 思い返せば、この『パリ,テキサス』からだったような気がしている。 それはたんに地図上の、どこそこからどこそこへ といった空間移動のみならず、 魂の移動,彷徨という意味をふくんでいたのは間違いない。