ジム・ジャームッシュ『コーヒー&シガレッツ』をめぐって
ここでとりあげる映画『コーヒー&シガレッツ』などは最たるもので 文字通り、登場人物がタバコを吸ってコーヒー(紅茶)を飲みながら、 目の前にいる人物たちと、とりとめのない会話をするだけの映画だ。 退屈さと面白さ、その背中合わせの空気が 手短に11話収められたショートショートのオムニバス作品で、 しかも、十年かけて撮りだめられた作品集、というわけだ。
ここでとりあげる映画『コーヒー&シガレッツ』などは最たるもので 文字通り、登場人物がタバコを吸ってコーヒー(紅茶)を飲みながら、 目の前にいる人物たちと、とりとめのない会話をするだけの映画だ。 退屈さと面白さ、その背中合わせの空気が 手短に11話収められたショートショートのオムニバス作品で、 しかも、十年かけて撮りだめられた作品集、というわけだ。
その名もずばり『スモーク』って映画は、 ニューヨークでたばこ屋を営むひとりの男をめぐる物語。 ポール・オースターの短編 『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』がまずあって、 そこから映画用にオリジナルでオースターが書き下ろした脚本を ウェイン・ワンが映像化した珠玉の映画だ。 日本では90年代にミニシアターで上映され、 多くの人々の心をわしづかみにしたっていう、 とってもハートフルなストーリー。 誰の身にもついてまわりそうな、 それでいてひとつひとつが実に誠実で、 つい心にひっかかってしまう話で構成されている。