中島貞夫『ジーンズブルース 明日なき無頼派』をめぐって
中島貞夫による和製ニューシネマ、 といった風情のなかで二人の逃避行は、加速する。 はじめは単に金の持ち逃げだったのが、 人を巻き込み殺人にまで発展する。 最後は、その渡瀬の上をゆく肝っ玉っぷりの 梶芽衣子節が炸裂するのだ。
中島貞夫による和製ニューシネマ、 といった風情のなかで二人の逃避行は、加速する。 はじめは単に金の持ち逃げだったのが、 人を巻き込み殺人にまで発展する。 最後は、その渡瀬の上をゆく肝っ玉っぷりの 梶芽衣子節が炸裂するのだ。
我々にできるのは、大人しく世論に伺いを立てながら マスクをして人混みをさけることではないのだ。 自らはひたすら免疫を高め、人間らしい生活を取り戻すことなのだ。 そのために、音楽やアートがあるのだ。
中島貞夫や深作欣二といった東映アクションものを リードしてきた大御所たちの作品で その存在感を遺憾無く示し「恒さん」として 常に現場で上からも下からも一目置かれていたというこの俳優が そこまでに至った過程を 事細かく調べたわけでも見てきたわけでもないが、 『鉄砲玉の美学』『狂った野獣』、 あるいは『暴走パニック大激走』での熱を帯びた演技を見せられれば 確実に、映画のバイアスを担って アクションの主導を握ってきたのもうなづけよう。