ジャン・コクトー『オルフェの遺言』をめぐって
コクトーは、かつて、映画を「詩人による最大の武器だ」と公言し サイレント『詩人の血』で映画作りに目覚めて以来 生涯に、6本の映画を手掛けているが、 最初から最後まで、自ら主演し裸の魂をさらしてみせたのは、 この『オルフェの遺言』のみだけである。
コクトーは、かつて、映画を「詩人による最大の武器だ」と公言し サイレント『詩人の血』で映画作りに目覚めて以来 生涯に、6本の映画を手掛けているが、 最初から最後まで、自ら主演し裸の魂をさらしてみせたのは、 この『オルフェの遺言』のみだけである。
そんなレオーの代表作として、 記念すべき第一作『大人は判ってくれない』の 若き日のレオーをまず、とりあげぬわけにはいかない。 なにしろ、たとえ初々しい13歳だろうが、 その後半世紀も経たくたびれた73歳だろうが 結局はレオーはレオーでしかない、 という絶対的神話性がスタートを切った重要なる作品なのだから。