ジャンヌ・モロー

Ascenseur Pour L'Échafaud 1958 Luis Malle映画・俳優

ルイ・マル『死刑台のエレベーター』をめぐって

夜更けに、眠れなくなるやもしれぬ熱いコーヒーを口にしながら ふとマイルス・デイヴィスのアルバムを聴いていると 夜がいつになく身近なものに感じられる。 いつもなら、この時間『Kind of Blue』あたりをお供に 静かに悦に入っているところだが、 今日はいつもと違う刺激とばかり、別のアルバムに手を伸ばしてみる。 ジャンヌ・モローがジャケットを飾るのは ルイ・マルによる『死刑台のエレベーター』のサントラである。

天使の入江 1963  ジャック・ドゥミ映画・俳優

ジャンヌ・モロースタイル『天使の入江』の場合

日本では長らく未公開作品だった ジャック・ドゥミによる『天使の入江』を観た。 噂に違わず幻の傑作である。 オープニングやタイトルからは、どんな話なのか想像がつきにくい。 地中海に面する「天使の入江」と名付けられた海岸通り沿い、 ニースの通称「英国人の散歩道」を優雅に歩いているのは ブロンドヘアーのジャンヌ・モロー。 アイリスインし正面から捉え、 そこからドゥミ&ヴァルダ夫妻の作品で馴染みの ジャン・ラビエによる一気の高速移動撮影に ミシェル・ルグランのドラマチックなピアノ曲がかぶさってくる。 うーん、実に素敵なオープニングだ。