ジャン=リュック・ゴダール『女と男のいる舗道』をめぐって
要するに『女と男のいる舗道』は ゴダール流のアンナ・カリーナへの愛を汲み取らねばならない。 ルイズ・ヘアーにさせ、 映画館でドライヤーの『裁かるゝジャンヌ』を見て涙をながさせ 娼婦のまねごとをさせ、そしてあっさりと死の洗礼を浴びせる。 非常なのか、クールなのか、 そんなレトリックにゴダールとカリーナの六年間の愛の歳月をみる。
要するに『女と男のいる舗道』は ゴダール流のアンナ・カリーナへの愛を汲み取らねばならない。 ルイズ・ヘアーにさせ、 映画館でドライヤーの『裁かるゝジャンヌ』を見て涙をながさせ 娼婦のまねごとをさせ、そしてあっさりと死の洗礼を浴びせる。 非常なのか、クールなのか、 そんなレトリックにゴダールとカリーナの六年間の愛の歳月をみる。
一番最初に映画を見だしたころ 不意にもゴダールの『勝手にしやがれ』に出会ってしまい、 いきなりガツンとやられてしまったのだった。 まだ映画のイロハも、人生のなんたるかも理解していない、 青二才、孤独で生意気な高校生のときだっただけに なおのこと、心に深く刺さったのものである。