川島雄三『しとやかな獣』をめぐって
これを正月の興業映画として封切った大映も また、“しとやかな獣”の罠にはまったとみえ 案の定こけてしまうのだから、 なにからなにまでブラックコメディ尽くしの作品が 『しとやかな獣』なのである。 日本映画が、コメディ下手だとどの口がいうのか、 兎にも角にも傑作である。
これを正月の興業映画として封切った大映も また、“しとやかな獣”の罠にはまったとみえ 案の定こけてしまうのだから、 なにからなにまでブラックコメディ尽くしの作品が 『しとやかな獣』なのである。 日本映画が、コメディ下手だとどの口がいうのか、 兎にも角にも傑作である。
大げさなことではないはずだ。 奇をてらうことでもない。誇張するまでもない。 素晴らしき日本の鑑を再発見、再認識してゆこうというわけなのだ。 そんな思いから、まずは、日本映画の魅力に目を向けてみよう。 小津、黒澤、溝口、成瀬、木下・・・ 巨匠達はいざしらず、僕が好きで魅了されてきた 素晴らしき日本映画のソコヂカラを いまいちど、じっくりあじわってみたい。