リュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ『ロゼッタ』をめぐって
ダルテンヌ兄弟による映画『ロゼッタ』の主人公ロゼッタが 最後に嗚咽する涙に、少し救われた思いがするのは そうした事情映画からなのかもしれない。 人間らしさ、とでもいうのだろうか。 アル中で生活難、しかも、セックス依存で 身体を売るしか能の無い未来がない母親との生活の中で ただ、普通に暮らしたいという思いから、 必死に仕事を求めて、格闘する姿を一方的に見せてゆくロゼッタ。 映画は、この孤立無援の娘への憐憫を募らせはするが、 一方で、優しく寄りそうおうと手をさしのべてくれる天使 リケでさえも邪険にされるのだから、やれやれ 困ったものである。



