SMOKE

SMOKE 1995 ウェイン・ワン映画・俳優

ウェイン・ワン『スモーク』をめぐって

その名もずばり『スモーク』って映画は、 ニューヨークでたばこ屋を営むひとりの男をめぐる物語。 ポール・オースターの短編 『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』がまずあって、 そこから映画用にオリジナルでオースターが書き下ろした脚本を ウェイン・ワンが映像化した珠玉の映画だ。 日本では90年代にミニシアターで上映され、 多くの人々の心をわしづかみにしたっていう、 とってもハートフルなストーリー。 誰の身にもついてまわりそうな、 それでいてひとつひとつが実に誠実で、 つい心にひっかかってしまう話で構成されている。

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL6.年末増刊号映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL6.年末増刊号

それこそ音楽なら豊富に浮かんできるが、 映画や文学となると、やれ恋人と、やれ家族と といった副次的快楽を共有するようなものを 得意げに差し出すような気の利いた感性は持ち合わせおらず、 ひたすら、己の琴線に触れてくる、 微妙なものを独断的、偏愛的に取り上げているに過ぎない。 しかし、あえて言葉を添えるなら、 これほど殺伐とした世の中で、 どこへ言っても他人の視線、他者との関係性を無視できない中で まずは、自分という個をしっかりとあらわにして 超然たる思いで、この年末を軽やかに乗り切りたい。