AMERICAN UTOPIA

文学・作家・本

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.43 季節の終わりの音めぐり寄稿

まだ、暑さが周りに居座っているうちに、この企画を立ち上げておこうと思う。 コラムは、別段、夏という季節に固執するわけでもないが、 音楽は一年中、あるものでありながらも 季節の移ろいにも敏感であり、その影響を受けないではいられない。 夏真っ盛りよりも、すこし陰を帯びた、 失いゆく夏の終わりの時間の方にそそれらる身としては、 そんな思いに乗じて、音楽について、いつものように、ダラダラと 今のぼくのアンテナ、好みに従って刻印しておこうと思う。

AMERICAN UTOPIA 2020 SPIKE LEE映画・俳優

スパイク・リー『AMERICAN UTOPIA』をめぐって

トーキング・ヘッズの伝説のライブ映画『STOP MAKING SENSE』の感動は 40年たった今も忘れてはいない。 (いみじくも4Kレストアでの公開がきまったおりだ) ダブダブのスーツを着込んだデイヴィッド・バーンの、 クニャクニャダンスが目に焼き付いて離れない。 何より、トーキング・ヘッズ全盛期、 その音楽のカッコよさは、サントラを聴いても今なお十分高揚感がある。 時代が変わり、デイヴィッド・バーンもそれなりに歳をとり 今度はスパイク・リーと組んで、『AMERICAN UTOPIA』という またもやご機嫌な映画を届けてくれた。 集大成? いやいや、新たな歴史がここに始まった、 そう言っても過言ではないだろう。