添田唖蝉坊

2026 乙酉の正月音楽

冬とともに、ミュージック実行委員会 VOL.1年末年始編

年があけましたね。 2026年、丙午スタートです。 さて、どんな一年になるんでしょうか? ただ、一年って早い。あという間にすぎてゆく。 でもこうして無事新年を迎えられたことがなによりの喜び。 歳を重ねると、些細なことが幸せに思えてくるもんです。 こうして、好きなことをしながら、のんびりすごせるお正月。

浜辺のサヌカイト 2023 土取利行映画・俳優

土取利行『浜辺のサヌカイト』をめぐって

そんな石に耳を澄ませる文学者がいたとすれば、 その響きを実際に奏でる音楽家がいる。 香川県多度津町に生まれた土取利行である。 彼はミルフォード・グレイブスに師事したフリージャズのドラマーであり、 デレク・ベイリーやスティーブ・レイシーらと共演するかたわら、 同時に世界の民族音楽を歩いたフィールドワーカーであり、 日本近代の大衆歌を掘り起こした研究者でもあるのだ。 だがその活動の中でとりわけ特異なのは、 サヌカイトという不思議な石との出会いだろう。

四畳半襖の裏張り 1973 神代辰巳文学・作家・本

神代辰巳『四畳半襖の裏張り』をめぐって

春本風味を下敷きにしつつも、神代辰巳が 日活ロマンポルノの枠内でうまく撮り上げたこの作品、 そこに男と女の睦み事があっても、それだけじゃない。 観ればわかるが、猥雑とは似て非なる風情、情緒が漂うのだ。 本編は荷風の得意とした「入れ子細工」をとり、 旦那と芸者との“粋な”遊びを中心に 軍人と芸者との哀しき逢瀬、 老練と若い芸者の芸道をめぐるやりとりなどが 1時間強のなかに色とりどり詰め込まれている。