吉田大八『桐島、部活やめるってよ』をめぐって
『桐島、部活やめるってよ』が同世代共感の範疇超え 幅広い層に訴えかけうる映画になっているのはまさにその一点である。 いみじくも宏樹自身の言葉 「出来るヤツは何でもできるし出来ないヤツは何にもできないって話だろ」 そうしたプレッシャーや呪縛からの解放であり、 周りの目や、相対関係の綾から真に自由に生きるには、 好きな事を突き詰めるしかない、という これまたシンプルな説得力を伴った事実しないのだと。 そうした力を、映画オタクやスポーツバカを通して映画を推進することで 痛みやいびつさを浮かび上がらせる青春映画であるところに、 この映画の非凡な可能性を感じるのだ。