日曜日が待ち遠しい

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.39 終活への旅路、遺作映画特集映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.39 終活への旅路、遺作映画特集

最近では、若い人たちの訃報もちょこちょこ耳に入ってくるし 年齢はこの際関係ないのかもしれないが、 「霊界通信」のスヴェーデンボリのように、あの世と通底でもして 自分の死に際がいつなのかを事前に知っていればいいのだが、 かくいう僕自身も、あとどのくらいこの世の地を踏めるのだろう、 そんなことをよぎる年齢になってきた。 ある程度は覚悟というか、 準備というか、日々そんな思いを静かに抱えながら しっかり芽生え出している自らの人生の枝先をじっと見つめているのだ。

日曜日が待ち遠しい! 1983 フランソワ・トリュフォー映画・俳優

フランソワ・トリュフォー『日曜日が待ち遠しい! 』をめぐって

あのヒッチコックも鼻で笑うような もったいぶった出だしを書き連ねたのは 今夜トリュフォーの『日曜日が待ち遠しい!』を観たからだ。 フィルム・ノワール、つまりは犯罪映画でもあり 同時に軽妙なコメディタッチで描かれた、 ファニー・アルダンとジャン=ルイ・トランティニアンの なんとも渋い大人の恋の物語でもある。 ジョルジュ・ドルリューのスコアに乗って オープニングから、こちらは犬が絡んで 路上を小気味好く闊歩するアルダンが素敵すぎる。 これってタチ讃歌?とでもいうべく、牧歌的な始まりに胸がときめく。