文学と音楽をめぐる調べ(前半)
本はいつだって、我々にもミュージシャンにも、 インスピレーションの源であり続ける。 中には、自分で文学作品を書くミュージシャンだっているし、 その詞の世界は文学以上に難解である場合もある。 音と言葉の共鳴と共存。それが文学という名の洗礼を浴びて、 よりいっそう豊かに響くのだ。 そうした側面を吟味しながら音楽を聞けば、 また違った音楽の魅力にたどり着けるかもしれない。
本はいつだって、我々にもミュージシャンにも、 インスピレーションの源であり続ける。 中には、自分で文学作品を書くミュージシャンだっているし、 その詞の世界は文学以上に難解である場合もある。 音と言葉の共鳴と共存。それが文学という名の洗礼を浴びて、 よりいっそう豊かに響くのだ。 そうした側面を吟味しながら音楽を聞けば、 また違った音楽の魅力にたどり着けるかもしれない。
この『バージンブルース』は こうしたバージンか非バージンかわからないような年頃の、 ちょっと素行のよろしくない女の子たちを主人公に据えた さすらいのロードムービーかと思いきや、 実は、これはたわいもない中年男のロマン、 いってみれば、妄想によって男の哀愁を掻き立てる そんな作品になっているのはざっと紹介した通り。 それを演じる中年男、平田自身が いたって「バージン脳」のダメ男であり、 困ったちゃんと結びついてしまうところが 同じ男としてはなんとも微笑ましいのである。