宮松と山下

宮松と山下 2022 五月(関友太郎、 平瀬謙太朗、 佐藤雅彦)映画・俳優

5月『宮松と山下』をめぐって

短くなれば、その分余計なものは削ぎ落とさねばならない。 その意味で、映画『宮松と山下』は見事なまでにセリフが少ない。 よって、85分というのは出色の長さゆえ、安心できる。 それだけで見たくなってくるというものだ。 もちろん、それは単に後付けの口実にすぎないのだが、 その分、実際、この映画にはなにかとそそられるところが多い。 まず、説明的な映画ではなく、過剰なシーンも無い。 そして、示唆的であるということだ。

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.41 ポストパンデミック後編:シネマでぶらり、映画鑑賞特集映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.41 ポストパンデミック後編:シネマでぶらり、映画鑑賞特集

コロナ禍においては、色々な制限が課されていたこともあり、 映画館へ足を運ぶ機会も意欲も、ずいぶん減ってはいたが、 最近では、気分的にも大きなスクリーンで集中してみる映画体験を 積極的に回帰している自分がいる。 とはいえ、映画を見たい、手軽に見たいという欲望が無くならないが故に、 ストリーミングに頼るという生活もまた、なくなる事はない。 作品を何度も見直すことができるし、 どこでもかからないような、貴重な作品さえも手が届く。 何より、映画を愛するものにとって有難いまでの仕組みが多く提供されている。 いずれにせよ、1本の映画作品の価値は、 形態や見方を変えても変わるわけではない。 その本質を見落としてしまえば、単なる時間の消費に過ぎなくってしまう。