ビートたけし

KIDS RETURN 1996 北野武映画・俳優

北野武『KIDS RETURN』をめぐって

ふたりの落ちこぼれの高校生マサルとシンジの青春物語は いまみても、映画としての瑞々しさをたずさえている。 自らのバックグラウンドである漫才的要素をふんだんに挟み込み のちに映画そのものを推進してゆく暴力描写とをバランスよく混ぜ合わせ 人間そのものの生の息づかいを丁寧に描き込んでいる映画になっている。 『KIDS RETURN』を今、再評価するとすれば、 芸人的な遊びや小手先芸からは一歩引いた視線がぶれていないからである。 始まりと終わりに見る、マサルとシンジが二人乗りをする自転車シーンが この映画の全てを物語っているのだが、 すべてが終わった後、再び出くわしたふたりが                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               「俺たちもう終わっちゃったのかな?」 「まだ始まっちゃいねぇよ」」と交わす流れで、 再び人生を踏み出しそうとする二人の未来は、 まさに当時の武自身の姿に重なる映画構造になっているのだと思う。

ALL THE CREATIVE CAPRICORNS特集

山羊座生まれの同志たちに捧ぐプレイリスト

今日、1月11日はというとマイバースデイ。 1が三つ並ぶ日なので、昔から縁起がいいと言われ 気分は悪いはずもないんですが、 またひとつ歳を重ねたわけで、 どんどん死が近づいているのだな。 でも魂には年齢はないし、それこそ永遠なのだから そんなことには、まったく不安などないのです。 自分は年齢を重ねるたびに軽やかなになっている気がして それはそれで晴れ晴れしい気分、楽観的でさえいるのです。 そんなことをわざわざいったり、考えたりするのが 山羊座生まれの性分なのか、ってことになるのかな? まあいいか。