ヒルマ・アフ・クリント

東京国立近代美術館 ヒルマ・アフ・クリント展「The Beyond」アート・デザイン・写真

 ヒルマ・アフ・クリント展「The Beyond」のあとに

何の根拠もない魂の導き。 それはどこでもない、だれのものでもない ただ自分の心の中でのみで起こることなのだ。 そんなおり、20世紀初頭に活動したスウェーデンの女性画家 ヒルマ・アフ・クリントの展覧会に足を運んだ。 文字通り、なにかに導かれるように、その絵と出会ったのである。 我々の前に、100年遅れでやってきたというのに、 なぜか現代的なモダニズムの洗礼を受けるかのような不思議な新鮮さ。 およそ、この世の時間感覚では量れない奥行きがある。 館内を目一杯に使う巨大なタブローの展示から、 身近で、どこかで発見したような資料のような絵まで、 その絵のレンジは実に様々で、魅力的に思えた。

アート・デザイン・写真

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.40 ポストパンデミック前編:アートでぶらり、美術鑑賞特集

絵を描くことは実に楽しい時間なのだが、 それと同時に、他人が描いた絵を見るのも、 これまた楽しいものである。 人間の個性とはつくづく、その人にしか宿らないことを教えられる。 絵は言葉とは違うものの、それでも人間性が如実に現れる。 アートとひとことでいっても、落書きもあれば、ファインアートもある。 また、コテコテの現代美術やコンセプチュアルアートまで、実に多種多様だ。 それこそ名の知られた画家の作品はいざしらず、 近頃では、素人画家や日曜アーティストにとって、 表現の場はいくらでもあるし、そのメディアもさまざまである。 デジタルを使えば、瞬間的なアートがその場で生成されてしまう時代だ。