ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ『トリとロキタ』をめぐって
血よりも濃い黒の物語 今、一人好きな映画作家をあげるなら、と言われたらダルデンヌ兄弟と即答する。今もっとも信用できる映画作家のひとり、今もっとも注目すべき映画作家のひとり、と言い換えてもいい。ベルギーが生んだ至宝ダルデン...
血よりも濃い黒の物語 今、一人好きな映画作家をあげるなら、と言われたらダルデンヌ兄弟と即答する。今もっとも信用できる映画作家のひとり、今もっとも注目すべき映画作家のひとり、と言い換えてもいい。ベルギーが生んだ至宝ダルデン...
コロナ禍においては、色々な制限が課されていたこともあり、 映画館へ足を運ぶ機会も意欲も、ずいぶん減ってはいたが、 最近では、気分的にも大きなスクリーンで集中してみる映画体験を 積極的に回帰している自分がいる。 とはいえ、映画を見たい、手軽に見たいという欲望が無くならないが故に、 ストリーミングに頼るという生活もまた、なくなる事はない。 作品を何度も見直すことができるし、 どこでもかからないような、貴重な作品さえも手が届く。 何より、映画を愛するものにとって有難いまでの仕組みが多く提供されている。 いずれにせよ、1本の映画作品の価値は、 形態や見方を変えても変わるわけではない。 その本質を見落としてしまえば、単なる時間の消費に過ぎなくってしまう。