ジーナ・ローランズ

ジーナ・ローランズ 1930-2024映画・俳優

ジーナ・ローランズ小論法

基本的に、アメリカンな女優は苦手だ。 あえて紋切り型ないい方が許されるとして、 大柄で、オーバーアクション、その上、奥行きがない脳天気さで 演技をまとめあげてしまう力技を駆使するハリウッド的な女たち。 誰とはいわない。 だが、ジーナ・ローランズはちょっと違う。 いわゆるいい女でありながら、激しい感情に揺すぶられはするが それでも、彼女は常に苦悩する。 甘えない。動きを止めない。 たとえ、それが間違っていようといまいと、突き進む。 怖い形相でにらみ、そしてときに、そこから涙を滲ませ スクリーンに生身の魂を刻んできた女。

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.48 酷薄的女優論映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.48 酷薄的女優論

ぼくと、ここで取り上げる女優たちとの間には そんな酷薄的な距離がある。 高嶺の花として、それは手は届かぬが、いつも心内にあり、 スクリーンを通してのみ、存在するロマンティックな思いである。 妄想であり、盲信かもしれないし、単なる美化なのかもしれない。 でも、それでいいのだ。 それがいいのだ。 現実には夢はない。 それこそがスクリーンならではの夢であり、 ぼくが描く酷薄的女優論そのものなのである。

『グロリア』 1980 ジョン・カサベテス映画・俳優

ジーナ・ローランズスタイル『グロリア』の場合

カサヴェテスの『グロリア』っちゅうんを ひさびさに観直してみたろ、ちゅうことでね。 うむ、やぱりジーナ・ローランズいうんはかっちょええ女やなあ。 これぞ、姐御のなかの姐御、 毅然とワルに立ち向かうアメリカ版ゴッド姐ちゃんやん。 ま、元がワルの姐御なんですけど、 あるとき、親友の夫がマフィアの情報垂れ流したとかで、 一家丸ごと惨殺されるきっつい運命で、 この子をどうかよろしく、ってなふりで、 ちいこい坊やフィルくんを抱え込むことになりよるねん。