クリスチャン・タフドルップ

胸騒ぎ 2022 クリスチャン・タフドルップ映画・俳優

クリスチャン・タフドルップ『胸騒ぎ』をめぐって

ヨーロッパ発の異色スリラー『胸騒ぎ(英題:Speak No Evil)』は、 観る者の胸に生理的な不快を残すバッドエンドな 「胸糞映画(一般には今年最も不穏な映画)」として話題をさらった。 ちなみに2024年にはハリウッドで 『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』としてリメイクされている。 日本語のタイトル「胸騒ぎ」を見て、 上手くつけたものだと感心したものだが とはいえ、誰かに勧めたくなるようなたぐいの映画でもないし、 かといって、みるに値しないと唾棄すべき作品だというものでもない。 この映画から、人は何を感じ、何を学習すべきか、 そんな視点をもって、この不快さにおぼれない程度の良識をもって ここはひとつ思慮深く受け止めてみるとしよう。

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.41 ポストパンデミック後編:シネマでぶらり、映画鑑賞特集映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】vol.41 ポストパンデミック後編:シネマでぶらり、映画鑑賞特集

コロナ禍においては、色々な制限が課されていたこともあり、 映画館へ足を運ぶ機会も意欲も、ずいぶん減ってはいたが、 最近では、気分的にも大きなスクリーンで集中してみる映画体験を 積極的に回帰している自分がいる。 とはいえ、映画を見たい、手軽に見たいという欲望が無くならないが故に、 ストリーミングに頼るという生活もまた、なくなる事はない。 作品を何度も見直すことができるし、 どこでもかからないような、貴重な作品さえも手が届く。 何より、映画を愛するものにとって有難いまでの仕組みが多く提供されている。 いずれにせよ、1本の映画作品の価値は、 形態や見方を変えても変わるわけではない。 その本質を見落としてしまえば、単なる時間の消費に過ぎなくってしまう。