フランツ・カフカのこと
ベッドで裏返しになって、手足をバタバタさせながら、 自由を奪われし哀れなる個体。 ただ天井を見つめながら、オレは全くどうかしているぜ・・・ と考える巨大な甲虫ザムザに、いつしか同化しちまっている。 しかし、どうもそれが大事件のようには描かれていない、 そこがカフカ的なの
ベッドで裏返しになって、手足をバタバタさせながら、 自由を奪われし哀れなる個体。 ただ天井を見つめながら、オレは全くどうかしているぜ・・・ と考える巨大な甲虫ザムザに、いつしか同化しちまっている。 しかし、どうもそれが大事件のようには描かれていない、 そこがカフカ的なの
詩は言語でありながら、絶えず魂という肉体をもっている。 意思をもち、世界を変えることさえできる。 それは映像のなかにも、音楽のなかにも入り込んでいる。 むろん、生活、人生、人間のなかにある。 文学者や作家はもとより、真の詩人たちは言葉でそのことを伝えてきた。 そうした言葉の力に今一度、寄り添ってみたいと思うのだ。 僕の好きな文学者たちは、多かれ少なかれポエジーに貫かれた 地上の星たちなのだ。