ビリー・ワイルダー『アパートの鍵貸します』をめぐって
好きなクリスマス映画を10本あげてみな、 ってなことをとっさに言われたとして、 『スモーク』に『戦メリ』に、あとなんだっけか? なんて言っているぐらいだから、 そもそもがどうしようもないんだけれど、 で、よく考えてみれば、こいつもクリスマス映画って言えるのかな、 そう思って浮かんだのが『アパートの鍵貸します』
好きなクリスマス映画を10本あげてみな、 ってなことをとっさに言われたとして、 『スモーク』に『戦メリ』に、あとなんだっけか? なんて言っているぐらいだから、 そもそもがどうしようもないんだけれど、 で、よく考えてみれば、こいつもクリスマス映画って言えるのかな、 そう思って浮かんだのが『アパートの鍵貸します』
それこそ音楽なら豊富に浮かんできるが、 映画や文学となると、やれ恋人と、やれ家族と といった副次的快楽を共有するようなものを 得意げに差し出すような気の利いた感性は持ち合わせおらず、 ひたすら、己の琴線に触れてくる、 微妙なものを独断的、偏愛的に取り上げているに過ぎない。 しかし、あえて言葉を添えるなら、 これほど殺伐とした世の中で、 どこへ言っても他人の視線、他者との関係性を無視できない中で まずは、自分という個をしっかりとあらわにして 超然たる思いで、この年末を軽やかに乗り切りたい。