サブカルチャー ビュル・オジエスタイル『アイドルたち』の場合 2024.06.10それでも、これはビュル・オジエのデビュー作として、 その麗しきコケティシュな魅力に彩られた作品として 記憶されるべき映画である。 見ているうちに、その後のリヴェット作品の核にもつながる、 過剰なまでの演劇性、舞台志向の予兆が十分に垣間見れるのは貴重だ。 アイドル遊びに夢中になっている若き日のミューズの姿にひとまず乾杯しよう。 この馬鹿馬鹿しい虚像を演じつつも、 一足先のことを見据えているのが、したたかなアイドル達の眼差しなのだ。