映画・俳優 沖田修一『さかなのこ』をめぐって 2024.05.20とはいえ、この映画の真の魅力は、 そうした個性を重んじる「生き方」への提言であるとか 必ずしもジェンダーを超越した存在だとか そんなテーマ推しの映画ではないところにある。 つまりは、自然体なのだ。 確かに、のんが演じるミー坊は大の魚好き少年であり 背後にはそれを理解し、応援する母親の存在というものがあるにはあるが よくよくみていくと、それゆえ家庭というものが成立しなくなる、 そんな一面さえも出てくる映画として描かれている。