ロピュールとは?

最初から題名を考えておかないとダメだ。それが物語の組み立てを方向づけるコツなんだ。ジャン・グリュオー

あなたのなかのあなたであって「非あなた」でもあるところのあなた

仮面の酷薄

彼は、あるとき、決して拭い去りきれない、自らの内に膨大な異質なもの絶えずを抱え込んでいることを自覚する。
なぜに、そう感じ、そうしてしまうのか? 動機と直感のもと、その自由かつ柔軟なる精神において、あらゆる創造に携わろうとするという探究の前に抗えぬ誘惑。その主体たる媒体をなすもの、それを「ロピュール」と呼んでみる。

自覚のあるなしに問わず、人はだれでもそのひとなりの「何かことばにしえないもの」をかかえているにちがいない。それにいかにして向き合うか。人生において、生きることと同等の価値を見出すことができるか。つまり、それは自分の中に潜伏する他者の存在をどう定義するのかということだ。つまりは、あなたのなかのあなたであって「非あなた」でもあるところのあなたをまず認識し、その輪郭をなぞり鼓動を確認する。すなわち自覚することだ。創造の根本とは所詮そういうもの(創造を生み出す潜在性というべきもの)である。しかし、それを具象化するためには、何かしらアクションを必要とし、詩の力学、すなわち直感に従順かつ支持を表明しなければならない。

そこでまず、実践すること、すなわちそれが表現である。直感の具現化である作品は、歳月と異種さまざまなアプローチを経て、フォルム、はたまた内容そのものまでをも変遷の途につくであろう。ジャンルわけなどもはや何の意味もない。そこに流れ、息づく命の源泉はいつも同じ波動だ。それがロピュールなるものの実体である。結局のところ、それでしかない。なによりも工程こそが、全てであり、新たな可能性へと導くための新たなステップを常時提示してくれているに過ぎないのだ。

WHO LOPYU? ロピュとはだれなのか?

彼はロピュの名の下に、デッサンし、色彩 を調合し、オブジェを産み落とし、言葉を紡ぎ、詩を諳んじ、文字を繰り、楽器を奏で、妙な言葉の歌を呟き、人の失笑を買い、人の微笑を誘発し、人の目を丸くさせ、人を沈黙に引きずりこむ。彼はどこにいて、どこに向かうのか?

それは誰にもわからないし、おそらく彼自身にもわかっていないであろう。彼ならこう言うだろう、「それは霊感のオートマティスムである」と。あえていうならば、ロピュはひとつの自在のチャンネルであり、ひとつの超越だ。そして詩がなければ、詩心がなければ誰も彼を可視できない不可視の領域にぽつねんと一人棲む。それはひとつの理想ともいうべき「家」を打ち建てる。が、実際には近くて遠い距離に輝く星、さしあたって「純粋直感」でできた望遠鏡でしか覗くことのできない★として、瞑想の果てに現れる宇宙に燦然と輝く、いわば純粋培養のメデュームのごとき存在であるだけだ。

  1. 研究員のことばA
    いやあ、オラもよ、最初はびっくらこいだんだ。そんりゃあすごいこったですけねえ。なんだっちゅうのけぇ、あれよ、あれ、そっだな、アアトっつぅのか? いんまのいまンまでぇ、ゴミだったぁ~ちゅうもんがぁ、あんれよ~あんれよってぇまに、そんりゃぁ宝石みていによう、なっじまうってんですからな。おどろくべなぁ。んだども、これっ、ただの思考のはづめぇじゃなかんだっべか? 大袈裟だんどもしらねえど、こごじゃあよぉ、嗜好にてぇする至高性への試行とかなんとかいってたっぺか? オラにはうまぐいえねえなぁ。だどもよ、 んまあ、むんづかしいこんとはじぇんじぇんながっだけっどよ。 あはははは。
  2. 研究員のことばB
    あのひと? なあんも考えとらんと思うよ。 ワイらはまあ、だまされてもええんや、ぐらいの気でおるから。所詮この世はだまし合いやろ。でもな、ここにはなんか楽しそうなこととかがありそうやな、とは思うわ。実際楽しいで。自分らしいしとったら、物事かってにことは運びよるもんやってね。それが真理っちゅうんやって、最近は納得しとるで。
    まあ、神の思し召しめしちゃう。啓示ちゅうんかいな? いずれにせよ、社会でたら、わいらみたいなもんはみんなあぶれもんやさかい。ここじゃ、胸張って好きなことができるねん。うん、ええやろ。 あんたはどう?
  3. 研究員のことばC
    はあ、彼はいいひとですよ。変なひとですでけどね(笑)。ほんとに気紛れですね、天の邪鬼です。
    いまだによくいってることがわからないんです。でもある部分すごく単純ですよ。たぶん究極のロマンを描いてるのではないのでしょうか? 現実的じゃないんですもの。まるでどこか遠い世界からひょっこりと顔をだして、好きなときに好きなことをして、無邪気に遊んでるし。子供でもああはいきませんよ、あの単純さは。でも、あたしは、マイペースで自分らしく受け止めてやってます。しごくまともにね。
  4. 研究員のことばD
    結構世話にはなってます。わるいこといえないなあ。うーん知ってる限りでいうと、ロピュさん、って結構、真面目なんですよ。くだらないことばっかりいってますけど、あれはあれで照れ隠しだと思いますね。ぼくもそうですけど、世渡りがうまくないじゃないですか。まあ、いっていることは良くわかるんですけどね、空回りするんですよ。結構矛盾もありますよね。社会はそれを受け入れるかどうかっていうのは、ぼくには、正直わからないんですけど。それに、芸術っていわれても全然わからないし、たぶん凄いんだとは思うんですけどね、ホント、よくわからないっすね。
  5. 研究員のことばE
    はっきりいって詐欺のたぐいじゃないか、と疑っています。まだ、確証はないんですがね。だって、あなた、なんだか、ウソ臭いでしょう? あれでゲイジュツとかなんとかいって、僕らだましてだね、うまいこといって、アイデアを盗んでるんだ、あいつ。ほんとだよ。ぼくら、一銭ももらってないんですよ、これって、おかしくないですか? ここだけのはなし、全部、ネタ、ぼくら考えてるんですよ、いやほんとに、悪党だよ。

パタフィジック宣言 (詩の実例で失礼)

このあのそのどの?
へい、塀の中の園、あまたの殿! 
あたいならまず対話から始めるの。
あんたが向かい合っているまさにその事物との。
あんたって何もの?
何が欲しいの、何ができるの?
で、やるの? やらないの?
YES or NO?
i don’t know
just like a mask of NO

あるふれたアルフレッドの開口一番
拳銃をぶっぱなしてバァーン!
シックな疾駆で気分は高速アウトバーン
次にやあ、といってみな
はあ? といわれてみな
皆するとするりとするってえとの帝都物語
ロピュールなんかにたどり着いちゃうってあたり
それってつまり、邂逅ですかぁ?
バーンとはじけるバーンさん!
サイコキラーケツくせぇ~
ふぅ~、こりゃあサイコだわ!

あらゆる境界戦場にいて心を洗浄(のどもとイソジン)
かつ、ハンドルのあそびのような存在になあれ(とナレーションあり)
あいまいをおそれぬ犬じゃ(ハレーションもへいちゃらの賢者)
ゆえにあーまいミー(ちゃらちゃら)
いまいましき誘惑を超越せんとする戦闘術さ

あんたがあんたであるところのあんたらしさ
しめしてよ!(示唆せよ)
あんたがたかだかあんたであるあほらしさ
ってことなのよ(時差どう埋めるのさ?)
化けの皮を剥ぐ
すなわちおおタイムバグ?

すべてを客観的に俯瞰し、掌握するとしましょう
君は掌握何年生ときかれ?
万人には小悪を勧めなはれ
研究はそこから始まるのさ!
あんたならでわのあんたらしさ
あんたならわかる
よ
ね

たとえば
ロピュールは常に新規保存されるぼく
それは細胞のような生けるサイボーグ
内なるIn Vague
防具なんて捨てちまえ、いますぐ!
出口なしならまず袋工事の突貫をやろう
コージーコーナーで無礼講のティーブレイク野郎
有袋離脱を考えるカンガルーならブガルーでごきげん
いつまで有効元気の期限?
旧動作を求道する「Cul De Sac」を観賞
なんだかんだのチャランポランスキーさんはカンヌで完勝!

いかすもころすもあんた次第
NO1は折れた?という気配
たとえばよく知りゃフォーエヴァー
認識されえない不可視の領域があるんだってば
シースルー、つまりすべては筒抜けだと知りつつも
当面透明人間たちが流すなみだは憂色のトロピカリズモ
ロンリー、すなわち選ばれしオンリーワンはろんりこで孤独愛す
論理ではなくパタフィジック=創造による科学を再演す

サイザンス!
サイザマス、ハイラマズ?
ラマーズ法で生まれた乞食?
バターでひじき、あばたにはじき?
そんなこんなのめぐりあわせ
知らぬはこの世の不幸わせ
Pas ta logie, Pataphysiques!
ここはパタフィジック実行区
アレ、あれれの小径だ
だって、だって、だっこして…
なんて弱気になっちゃいけませんこと

なにはともあれ
存在に接吻
ぞんざいにはブーイングをハプンせしめよ
しめて時間は4分33秒
愛おしき無の事件簿
ジョン刑事は沈黙に帰すマークを

That’s light!
やったね、光明だ、いや巧妙だわ。
なんでもいいさ、まずは表現ありき。
形たちの太刀振る舞いを称賛する兄貴。
とりあえず、
気まぐれであ~ある指定であること
おわすれなくね
ピエロ・ル・風にコダワール
狂えるパロールのダイナマイト
それともダイヤモンド?
問答無用のベルモンド
「勝手にしばかれ!」で
FIN

Oh,Mr.Cruel!
CAN YOU HEAR ME NOW?