レインドッツで雨宿りを
六月にはいって、さあいよいよ本格的な梅雨シーズンに突入。
今日はいまにも降り出しそうな曇天の、どっちつかずの空模様だったけど
こちら、心の準備はできておりますよ。
僕は昔から雨がそんなに嫌いじゃない。
いや、むしろ、雨が醸す叙情が好きだったりするのだ。
いままでなんでもなかった景観が潤うと、
それだけで、全然違った表情になるのだから、
やはり天はマジック、演出は素晴らしい。
そんな雨に濡れた街並みを歩くだけで、
ジーン・ケリーの『雨に唄えば』じゃないけど、気分は高揚してくる。
濡れた木々のむき出しの肌はなんとも官能的で、
そこを小さいカタツムリの赤ちゃんが
はっていたりするのをみると思わずうっとり頰が緩んでしまう。
いろとりどりの紫陽花をみているだけでも、心は癒される。
あるいは、窓ガラスをつたう透明な水滴たち。
動きを見るだけでもなんとも楽しい気分になってくる。
そんな思いをただ単に言葉に託しても
人をワクワクさせる言葉にできるかどうかまでは
自信はないのだけれど
水玉、というものが実に心を高揚させるものであることは
どうやらぼくの認識ではむかしから根強くあるものなのである。
そんな水玉気分を感じられるものを、
雨というキーワードを絡めて特集してみようと思う。
特集:水玉気分で恋する波動
- 雨の日を耳と目とあらゆる五感で味わうためのプレイリスト前編
- 雨の日を耳と目とあらゆる五感で味わうためのプレイリスト後編
- 映画でしばし雨宿り、心に宿る哀愁の雨傘・・・ジャック・ドゥミ『シェルブールの雨傘』をめぐって
- 雨と官能とノスタルジア、程よい甘ゾーンに飛び込むストライクな愛の形(シェイプ)について・・・ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』をめぐって
- 水玉模様に幸福の現象学を見る・・・アレクサンドル・メドヴェトキンをめぐって
- あなたも今日から浴室男になってみませんか?・・・ジャン=フィリップ・トゥーサン『浴室』をめぐって
- 真っ直ぐな心で曲がりくねった生活を曲線の楽園と名付けよう・・・フンデルトヴァッサーをめぐって
- 雨傘閉じても昭和の灯を消すことなかれ・・・石立鉄男とユニオンドラマをめぐって
- 雨降りだからJJの話でもしてみよう・・・植草甚一をめぐって
- その少女は天国を地獄に書き換える天才である・・・石井聰互『ユメノ銀河』をめぐって
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