「lopyu66」の記事

小早川家の秋 1961 小津安二郎 東宝映画・俳優

『小早川家の秋』をめぐって

定番のドンゴロスバックに、 白と赤のグラフィックなタイトルバックで始まる、 変わらぬ安定の小津調と思いきや この『小早川家の秋』はホーム松竹ではなく アウェイの東宝作品である。 東宝のプロデューサー藤本真澄ら、たっての希望により 招聘された客人映画として 通常の小津作品には見ることのない、 ちょっとだけ異質な空気感を孕んでいる。

映画・俳優

ダニエル・シュミット『トスカの接吻』をめぐって

ダニエル・シュミットのドキュメンタリー映画『トスカの接吻』について書いてみよう。 初めて見た時の感動は忘れないのだけれど、 年齢を重ねてみる感慨はまた違うものだ。 同時にいろんなものが見えてくる。 人間は歳をとっても本質的に変わらないものだっていう、そんな見本がここにある。 いいんだわ、老人たちの顔がね、素晴らしいの。