特集

映画・俳優

ジョナサン・デミ『羊たちの沈黙』をめぐって

さて、本題の『羊たちの沈黙』に入ろう。 賞を総なめにしたぐらい、傑作ホラーサスペンス作品としての 呼び声が高い本作であるが、 公開当時は、ホラーというジャンルのせいもあって、 ちょっと距離を置いていた映画である。 その後、DVDで観て、確かにショックを受けた。 この映画は実によくできているなあ、というのが第一印象で サイコパスの恐ろしさ、猟奇的な犯罪者の心理が 実にうまく描かれていて、 まさに傑作の名に恥じない映画として、 世間の認識に、ようやくこちらが追いついたと安堵したものだった。

高橋洋『霊的ボリシェヴィキ』映画・俳優

高橋洋『霊的ボリシェヴィキ』をめぐって

高橋洋という作家はまず、 脚本家として『リング』『女優霊』で Jホラーというジャンルを確立した第一人者だが、 まだ、そう詳しく語れるほど知る映画人ではない。 しかし、『霊的ボリシェヴィキ』というタイトルの響きからして 単なるエンターテイメントを超えた何ものかを 想起させるには十分のインパクトがあったし、 この先、日本の映画土壌、このジャンルにおいて 可能性を感じる作家である事は間違いないところである。

ろぐでなし VOL3映画・俳優

ロピュマガジン【ろぐでなし】VOL3.

昔から怪談話といやあ夏の風物詩、と相場は決まってはいるのだが じゃあ、幽霊ってのは冬になればなったで冬眠する、 なんて話は一度だって聞いたことがないし、 ゾッとすると言う意味ではむしろ、真冬に聞く怪談ほど 臨場感というかなんというか、そそるものもあるまい。 凍えんばかりにガタガタ身を震わせ、血の気が引くなんてのは これがホントのゾッとする話と言わずしてなんであろうか? そんなくだらない話の枕はこのくらいにしておくとして、 『ろぐでなし』プログラムVOL3.では、一つホラー映画についての特集を 組んでみようと言うわけである。